ライオン誌日本語版1991年11月号
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- た、市民の衆愚性からくる民主主義
の脆弱さにも触れられました。
をしていないと指摘し、今後は全面
的に世界平和のために貢献すべきだ
世界青年会議から 得た私の収穫
西原
講演後のオープン・ディスカッシ
と主張したのに対し、各国からの学
ョンでは、やはり民主主義と日本国
憲法に焦点が当てられたのですが、
生は、日本の平和憲法は世界平和の
象徴でもあるから改正は避けるべき
民主主義については月並みな意見が
二、三述べられたにすぎず、新鮮な
発見は得られませんでした。興味深.
だ、日本の高度技術が軍事産業に集
中すればさらなる危険が生まれる可
里江
能性がある、日本の経済発展を目指 かったのは、日本国憲法という国際 的普遍性をもたない問題をめぐって
し日本を手本とする国々への悪影山鴨川、
などのコメントで太万打ちしました。
大学三年の夏も終わりを告げよう
としていた八月二十五日から九月一
日までの八日間、ライオンズクラブ
成功だったと言えるでしょう。以下、
の討議でした。参加者のうち、私を
彼らの意見は少々理想に偏ってい 含めた過半数の日本人学生は憲法改
正賛成派であり、日本が世界から、
その体験に基づき随所に提言や反省
を交えながら、報告を進めてゆきた
いと思います。
るように感じられましたが、ともか
く日本について各国の学生の新鮮な
とくに経済の面で恩恵を受けてきた
にもかかわらず、それに見合う貢献
国際協会七十五周年を記念して琵琶 湖畔で開催された世界青年会議に参
加してきました。この場を借りて、
意見を聞くことができ、大いに満足
研修会の模様
しました。軍事に関連して、徴兵制
今回の研修会議(討論)では三人
の講師をお呼びして、メーン・テー
m 霊園『
についても話し合いました。徴兵制
その報告をさせて頂きます。
度をもたない日本の国民として、そ
まず最初に、私はこの世界青年会 議を今後も引き続き開催して頂く
とを、切にお願いした い と 思 い ま す 。
マである世界平和について話し合い 」 v
ました。何回かの研修会議のなかか ら、印象的なものについて報告させ
て頂きます。
れをもっ国の学生の意見を興味深く
拝聴しました。多くは、愛国心のた
めに何ら疑問は抱かず、義務を遂行
毎年の開催が困難でしたら、三年か 五年に一度の開催はいかがでしょう
か。今回の会識を顧み ま し て も 、 い
するということでした。
二十六日には、西部通先生による
二十七日の西川潤先生の講演では、 「平和主義の迷妄」と題しての講演
がなされました。そこで先生は、日
「日本の経済援助とアジア経済」と
くつかの改善の余地は見受けられま
したが、メーン・テーマの「世界平
いう格好のテ
l マであったにもかか
和と人類の繁栄」につ い て は 、 自 由
を提案していることを、日本国憲法 第九条に関する矛盾を指摘したうえ
で、厳しく非難されていました。ま
助への感謝の意見が述べられたのみ
な意見の交換が実現できました。全
で、援助の話は打ち切りになってし
体として、今回の世界青年会議は大
まいました。その後は専ら論点が先
T h eL i o n ' 9 . 1
本人は平和を真剣に考えずして平和
わらず、インドとエクアドルから援
1 1 月 号
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