ライオン誌日本語版2017年9月号
- ページ: 4
- 国際協会指定記事
PRESIDENT'S MESSAGE
ライオンズの新たな時代が始まる
進歩には高い代償を伴うことがあります。 人々が世界中でファストフードを楽しむよう
Dr. Naresh Aggawal
Lions Clubs International President
の騎士として暗闇と戦い続けてくださいませ んか」と、彼女が数万人のライオンズに訴え たのは、最終日総会が終わりに近づいた時で した。 糖尿病への取り組みは、国際協会の新しい グローバル奉仕フレームワークで取り上げる 奉仕分野の一つです。私たちは、視力保護、 飢餓、環境保全、小児がん、そして糖尿病へ の取り組みにエネルギーと資金を傾けていま す。これまでの伝統を受け継ぐと同時に、ラ イオンズに新しい奉仕の方法も提供している のです。もちろん、ライオンズは今後も各地 域社会の重要な課題に対応し続けることが出 来ますが、私たちは五つの奉仕分野にも貢献 するよう、クラブと地区に呼び掛けています。 ジョンソン ‐ トンプソンはドラマチックに 鐘を鳴らしました。それは1925年の国際大 会で、彼女の大叔母ヘレン・ケラーによって 打ち鳴らされ、ライオンズを視覚障害者福祉 は100年にわたり、絶えずその響きに応え続 けてきました。これからは糖尿病という難題 に立ち向かい、必ずやこの現代の災禍を食い 止めることになるでしょう。
になり、重労働をしなくなるにつれて、糖尿 病が世界的に危機をもたらしています。私の 母国インドがその代表例で、裕福とはほど遠 い国ですが「世界の糖尿病の中心地」として 知られ、5千万人という膨大な数の人々が2 型糖尿病に苦しんでいます。アメリカの統計 も同様に暗く、ニューヨークでは果物や野菜 が簡単に手に入るにもかかわらず、糖尿病を 患う成人は現在推定80万人、つまり8人に1 人に上ります。アメリカ全土の状況は更に厳 しく、 疾病管理予防センターの予測では、 アメリカで生まれる子どもの3人に1人がい ずれ糖尿病を発症することになります。 社会が被る損害は甚大です。糖尿病は心疾 患、脳卒中、腎障害、神経障害を招くことが あり、失明の原因にもなるからです。 ライオンズクラブ国際協会は、糖尿病の増 この病気の予防と治療に尽力していくことに なるでしょう。7月にシカゴで行われた第 100回国際大会では、糖尿病を減らすという 新たな誓いを正式に発表しました。ヘレン・ ケラーは1925年の国際大会でライオンズに 盲人の騎士となるよう訴えましたが、シカゴ 国際大会では彼女の姪孫ケラー・ジョンソン ‐ トンプソンが大伯母の講演を再現し、 この 新たな課題に挑むようライオンズに呼び掛け ました。 「糖尿病に取り組むことで、これからも盲人
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加を傍観するつもりはありません。私たちは、 への取り組みに乗り出させた鐘です。私たち
2017-18年度国際会長
ナ レシ ュ ・ ア ガワ ル
※ 「国際会長メッセージ」 の原文は国際協会公式サイトに掲載されています http://www.lionsclubs.org/EN/who-we-are/our-leaders/presidents-message.php
LION 2017年9月号
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