ライオン誌日本語版2005年5月号
- ページ: 43
- 執行役員メッセージ
前国際会長/ LCIF理事長 テーサップ・リー 国際第1副会長 アショク・メータ 国際第2副会長 ジミー・M・ロス
Executive Officers Message
視力ファーストの全貌
河川失明症は視力を奪うのみなら ず、働く能力や社会に貢献する能力 までをも失わせてしまいます。しか しこの恐ろしい病も、ラテン・アメ リカでは2010年までに根絶される はずです。視力ファーストはカータ ー・センターなどとの協力に基づき、 この地域における河川失明症の撲滅 に取り組んでいます。 しかし視力ファーストは、河川失 明症やラテン・アメリカのみに関す る事業ではありません。それは世界 中で失明を予防し、視力を回復させ ようとする壮大なプログラムです。 ラテン・アメリカにおける河川失明 症との戦いは、確かに目覚ましい成 果を上げています。しかし同時に、 トラコーマに立ち向かい、白内障を 治療し、糖尿病性網膜症と緑内障へ の認識を向上させることにも成功し ています。視力ファーストの15年間 の成果は、まさに驚嘆すべきもので した。白内障から視力を回復した 人々は460万人、失明から救われた 人々は2,000万人、改善された眼科 医療の恩恵を受けている人々は何億 人にも達しています。視力ファース トの全貌を理解するには、LCIF年次 報告に目を通すとよいでしょう。 このプログラムは予防可能な失明 を食い止めるために生み出され、そ の全貌は想像を絶するほどに壮大な ものなのです。
43
インド洋津波 : 会員による救援活動
昨年末のインド洋における津波災 害は、人類最大の悲劇として歴史に 刻まれることになるでしょう。広大 な地域が廃墟と化し、犠牲者の数は 現時点で16万人に達しています。被 災地には世界中から続々と支援が寄 せられていますが、ライオンズも 人々の期待を裏切ることなく、救援 活動に指導的な役割を果たしていま す。私たちは既に250万ドルを超える 資金援助を約束し、この金額はまも なく増額されることになるはずで す。のみならず、会員は素早く現地 に駆けつけ、生命の維持に不可欠な 食糧、水、衣類、避難所、その他の 物資の供給を始め、可能な限りの救 援活動に取り組んでいます。 被災した地区のライオンズには既 にLCIF緊急援助金が交付されていま すが、関係者は一様に、この支援活 動が長期的なものになると認識して います。そのため、LCIFは特別に津 波災害救援基金も設置しました。こ の基金への献金によって、LCIFは被 災地のライオンズの活動に最大限の 支援を提供することが出来るでしょ う。彼らは住居、病院、学校を始め、 運命の日に一瞬にして崩壊した建物 を再建しようとしています。ライオ ンズはこうした救援活動によって被 災者に希望をもたらし、その誇るべ きイメージを更に高めることになる でしょう。
被災者への支援を 分かち合おう
大規模な災害に対処するには、国 際協調と時機を得た支援が不可欠で す。ライオンズクラブ国際協会の特 徴の1つは、会員がこの理念を常に 実行に移していることです。国、言 語、文化の違いを超えて奉仕活動に 協力し、互いの理解と配慮を促進し ています。津波災害に対応する世界 中の会員の姿を見れば、その事実は 明らかでしょう。世界中の会員から 寄せられた献金は、被災諸国の地域 社会、基幹施設、保健施設の再建に 役立てられることになるはずです。 最大の被災地には直ちに会員が駆 けつけ、物資の分配に取り組んでい ます。生き残った人々は家や愛する 人々を失い、今後の数カ月間、長け れば数年間にわたり、想像を絶する ような苦しみを味わうことになるで しょう。私たちはLCIFを通して被災 者に安らぎを与え、その苦しみを少 しでも和らげようとしています。 会員が救援活動の重責を分かち合 っていることに、私は大きな誇りを 感じています。彼らは「ウィ・サー ブ」のモットーが単なる理念を超え て、自らの生き方そのものであるこ とを立証しているのです。恐るべき 津波は、奇しくも人間の最も気高い 精神の発露を促しました。ライオン ズによる人道支援活動はやがて、国 際協会の歴史に燦然たる足跡を残す ことになるでしょう。
The Lion 2005. 5月号
- ▲TOP