(一社)日本ライオンズの
現況報告
日本ライオンズ専務理事 中谷豊重

一般社団法人日本ライオンズ(以下、社団)の2024-25年度の専務理事と会則委員会委員長を拝命しています。昨年度は335複合地区ガバナー協議会議長と社団の常務理事を兼務して両者の連絡調整役を務め、今年度は社団の2年目理事として運営に携わっています。
昨年度、社団の理事に就任して最も疑問に思ったこと、分からなかったことは、その立ち位置でした。ライオンズクラブ国際協会という組織は、国際会長、国際理事らで構成される国際理事会が協会全体の管理監督を担い、地区ガバナーが地区における国際役員として運営を担います。国際協会は各複合地区を一つの単位、窓口として事務等の処理を行います。
社団は日本にある八つの複合地区を統合して、国単位で対応すべき事柄を取り扱う、という理解でしたが、国際協会の縦の組織の中のどの位置にあるのか? LCIF、GATとの関係は? そもそも社団を設立した意図は? という点を理解出来ずにいました。常務理事として、社団の現行定款の見直しに着手しようとしましたが、これらの疑問点がネックとなり停止してしまいました。
ところが去る1月27日、愛知県名古屋市で国際協会オセアル調整事務局が開催した日本ライオンズ・リーダーズ会議に出席した際、山田實紘元国際会長からこの疑問点に関して次の趣旨の回答を頂きました。
・日本には1959-60年度に302Eと302Wの二つの複合地区が設けられ、1975-76年度までその体制が続いた
・国内の会員増加に伴い、1976-77年度から330〜337の八つの複合地区に分かれて現在の形となった
・こうした中で、日本のライオンズは各複合が独立したものと考え、日本全体の意思統一が出来ていない状態にあるため、国際協会に対する発言力が低下している。外国では、例えばドイツは一つ、フランスは一つ、イタリアやイギリスも一つの複合地区として活動している。状況を変えるには、日本のライオンズ全体でまとまって行動する必要がある。「オールジャパン」で進まないと、国際協会でさまざまな提言を行ってもインパクトが弱く効果がない
山田元国際会長のお話を聞き、ようやく一定の理解が出来たように思います。
社団としては、2024年12月開催の第2回定時社員総会において、国際理事とLCIF理事の社団社員としての入会を承認すると共に理事選任を行い、就任の承諾を頂きました。更に、2025年3月12日開催の第3回定時社員総会からは、オブザーバー出席のGATエリアリーダー、副エリアリーダーから、GAT関連の情報提供を頂くようになりました。このように、山田元国際会長が示された「オールジャパン」の実現を目指して、組織の改善を図っているところです。
2016年に社団が設立されてから9年が経過しましたが、組織を運営、維持するための規則等が十分に整備されているとは言いがたい現状があります。また、規則を含む情報の公開も十分に出来ていません。社団の定款については、現行の事務執行体制に準じて見直しを行っていく必要があります。
社団理事の任期は2年間ですが、1年目は協議会議長と兼任していることから、社団の運営に専念出来るのは1年のみとなるのが実情であり、進捗(しんちょく)状況が良くないのが現状ですが、任期中に粛々と進めていく所存です。メンバーの皆様のご理解とご協力をお願いします。
2025.04更新(一般社団法人日本ライオンズ専務理事/中谷豊重<大阪府・岸和田ライオンズクラブ>)