国際財団 地域小児病院に
屋外治療スペースを寄贈

地域小児病院に屋外治療スペースを寄贈

ウェリントン地域小児病院は1912年に設立されたニュージーランド初の小児病院で、新生児から18歳までの子どもを治療する。国内には小児外科の専門医が集まる病院が五つあり、この病院はその一つだ。ニュージーランドは北島と南島から成り、首都ウェリントンは北島の最南端に位置している。ウェリントン地域小児病院の外科サービスは北島と南島の広範な地域に広がっており、多くの子どもたちを治療している。

しかし、病院の建物は築30年以上が経っており、早急に改修する必要があった。狭い空間に、時代遅れの診療エリア、付き添い家族の専用スペースはなく、隔離用の施設もほとんどないため、増大する患者のニーズに応えるのが難しくなっていた。202-M地区はウェリントン地域小児病院を継続的に支援し、約30年前の施設建設の際には資金調達に協力した。そして、屋外リハビリテーションとセラピー治療のための施設を備えた新しい小児病院の建設計画が発表されると、ライオンズはためらうことなく支援を表明し資金調達に協力した。202-M地区のライオンズが主導したこの野心的な取り組みは、ロイドモーガン ライオンズクラブ慈善信託、202-D、202-E地区など、地区を超えて支援を集め、95以上のクラブがこの活動に賛同し協力した。ライオンズはわずか12カ月で50万ドルの資金を集め、取り組みを更に進めるためにライオンズクラブ国際財団(LCIF)からマッチング交付金10万ドルの提供を受けた。

新しいウェリントン地域小児病院の設計には、ライオンズが資金提供した「テ・ワオ・ヌイ」(マオリ語で「偉大な森」の意)と呼ばれるプレイスケープ(子どもの遊び場)が含まれた。この屋外リハビリテーション及び治療施設は、病院の環境全体に喜びと活気、癒やしをもたらした。現在、この施設は身体活動の増加、微細運動能力と粗大運動能力の両方、認知発達の支援など、全ての若い患者に幅広い治療とリハビリテーション、発達上のメリットを提供している。

プレイスケープには、理学療法の目標を達成するために追加のサポートを必要とする子どもたちが、可動性や敏捷(びんしょう)性、バランス感覚を養う課題に取り組めるよう、さまざまな機器を備えた代替治療スペースもある。身体障がいや知的障がい、発達遅延のある子どもたちに専門的なケアを提供する病院の児童発達サービスも、ここを使用して子どもたちの成長を支援している。日当たりの良い北向きの屋外エリアにあるこの施設は、病院生活から一時離れたいと望む家族のための遊び場にもなっている。

LCIFのマッチング交付金は、世界中の重要で多様な人間的及び社会的ニーズに対応するライオンズ主導の人道的奉仕プロジェクトの設立または拡大を支援している。マッチング交付金が世界中の人々の生活をどのように変えているか、詳しくはこちらをご覧ください。

2025.04更新(国際協会配信 文/シェルビー・ワシントン)