編集室 変革への順応

変革への順応

日本で最初のライオンズクラブ、東京ライオンズクラブがフィリピンのマニラ ライオンズクラブのスポンサーにより結成されたのが1952年。以後、先達の開拓者たちの努力により「ライオニズム」は日本全国へと広まり、1953年には暫定地区が設定されました。それから70年以上の月日が経ちます。この間ライオンズクラブは、経済環境や「100年に一度」「想定外」の言葉が飛び交うほどの自然環境の変動、また教育・福祉・医療など社会環境の目まぐるしい変化に向き合い、地域貢献に努めてきました。

記憶に新しいところでは新型コロナウイルス感染症に伴う観光業・飲食業への大打撃がありました。そして現在はロシアのウクライナ侵攻や中東情勢等による難民問題やさまざまな影響、能登半島地震を始め世界中で相次ぐ自然災害、主要国の政権交代による不安定な政治状況など、先行き不透明な時代であります。よく、人も企業も、また組織も、生き残ることが出来るのは強い者でも賢い者でもなく、環境の変化に順応出来た者だと言われます。我々ライオンズクラブは「We Serve(われわれは奉仕する)」のスローガンの下、今後更に刻々と変化する時代のニーズを捉え、さまざまな環境に順応し、今まで以上に積極的な奉仕活動に取り組んでいくことが必要だと思います。

我々日本のライオンズクラブが置かれている環境を見ると、地域間格差(地方の過疎化)によるメンバーの高齢化や減少、クラブの解散など多くの問題を抱えています。しかしながら、今年度ライオン誌日本語版委員としてウェブマガジン及び印刷版の編集に携わり、各クラブからの奉仕活動の投稿を拝読する中で、過疎地域のクラブや少人数クラブのすばらしい活動に触れ、良い刺激をもらっています。

今後、より多くのメンバーがライオン誌の記事に触れ、それを参考にしながら変化する環境に順応し、クラブの活性化に務めて更なる奉仕活動の充実につなげてほしいと願っています。二宮尊徳が説いた「たらいの水」の例話のように、人のためにと一生懸命に水(奉仕)を向こう(地域)へ送り出せば、必ず我が身に戻ってきます。

一人ひとりの笑顔あふれる地域を目指して「We Serve」。

2025.03更新(ライオン誌日本語版委員/前田磨<静岡県・三島ライオンズクラブ>)