国際財団 麻しん・風しん
ワクチン接種キャンペーン

麻しん・風しん ワクチン接種キャンペーン

麻しん(はしか)と風しんは、せきやくしゃみから感染が広がる伝染性の高いウイルス性疾患で、命に関わる合併症を引き起こす可能性がある。安全で費用対効果の高いワクチンがあるにもかかわらず、世界中で毎年何千人もの乳幼児がこれらの病気で亡くなっている。そこに、インド・西ベンガル州のライオンズは支援の機会を見いだした。

感染とその重大な影響を防ぐ最も効果的な方法はワクチン接種であり、西ベンガル州政府は麻しん・風しんワクチン接種キャンペーンを開始。322複合地区のライオンズは、ワクチンに対する地域の人々の認知度を高め、接種への不安を軽減したいと考えた。そして、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)の指定交付金4万905ドルを使用し、キャンペーン広告や啓発活動でワクチン接種を促進した。

LCIF理事のグルチャラン・シン・ホラ元国際理事は「政府機関による全州民へのワクチン接種は大規模な事業でした。実施機関を支援し、人々がワクチン接種を受けるよう意識を高めるには、ボランティアの協力が不可欠でした。そのため、322複合地区のライオンズはキャンペーンに参加することを決めました」と述べる。

ライオンズはさまざまな集会を開催し、チラシや小冊子の配布、記者会見の開催、看板や横断幕での宣伝、ブースやキャンプの設置など精力的に活動。有益なワクチン接種プログラムについて広く人々に知らせるために全力を尽くした。また、ワクチン接種時の混雑を整理する役割も担い、接種に不安を感じる人には精神的なサポートを提供した。

「このワクチン接種キャンペーンは、多くの人々の生活に影響を与え、西ベンガルに真の変化をもたらしました。州人口の90%以上がワクチン接種を受け、麻しんや風しんの今後の流行の脅威を抑制することが出来たのです」と、ホラLCIF理事は語っている。LCIFと地元のライオンズクラブが感染拡大を阻止する行動を起こしたことで、多くの乳児、子ども、親が、この恐ろしい病気から守られている。

「ライオンズが意識の向上と、教育の提供に関与したことに対し、地域住民からは非常に肯定的な反応が寄せられています。ワクチン接種センターに人々を誘導し、現場で人の流れを整理するという私たちの役割は、政府機関、メディア、一般の人々から高く評価されました」(ホラLCIF理事)

このキャンペーンは、LCIFとライオンズが協力して命を救い、より明るい未来を築く方法を示した好例だ。麻しん・風しんワクチン接種キャンペーンのような命を救うプロジェクトを支援することで、私たちは子どもたちを病気から守るだけでなく、コミュニティーを強化し、より健康な未来を築くことが出来る。私たちが力を合わせれば、意味のある変化生み出せる。LCIF交付金が最も必要とされている場所でどのように役立つか、詳しくはLCIF交付金ツールキットを参照。

2025.02更新(国際協会配信 文/シェルビー・ワシントン)