トピックス LCIF交付金を活用した
ライオンズの災害支援

LCIF交付金を活用したライオンズの災害支援

世界各地に会員がいる我々ライオンズクラブは、災害支援でも誰よりも早く被災者支援に動き、他の団体組織が活動を終えても最後まで被災者に寄り添って活動します。その活動を資金と運営面で支援しているのが、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)です。能登半島地震・豪雨災害でも、発災の翌日にはLCIF理事長が大災害復興援助交付金を交付し、334-D地区とLCIF日本のリーダーによるLCIF救援委員会が組織されて活動しています。

能登ではこれから中長期的な復興支援が本格化していきます。LCIFの能登半島支援指定寄付を通じて、全国のクラブ及び会員の皆様がご支援くださっていることに感謝申し上げます。復興事業には数年単位の時間がかかりますが、着実に前進しています。今後もご理解とご支援をお願いいたします。活動報告は定期的に配信し、LCIF日本マイクロサイト「お知らせと情報」にも掲載していますのでご覧ください。
       
近年、世界各地で大災害が発生する頻度と規模が年々増しています。次の災害に備えて日頃から準備しておくことが大切です。LCIFには各種災害援助交付金があることをご存じの方も多いと思いますが、いざという時のために、どの交付金でどんな支援が出来るのか、定期的に理解のアップデートをしておきましょう。そして、災害対応では地区ガバナーのリーダーシップと組織力が重要です。災害発生時の連絡や行動の核となるメンバーの範囲と役割を地区及びゾーンで確認し、ゾーンでの責任者を決めておきましょう。

また、激甚災害では初動は自衛隊や警察・消防の緊急援助活動が優先される中で、民間は何が出来るのか、ライオンズは何をするかを見極めることが重要です。そのような事情に鑑み、今年度LCIFでは、従来の地域復興交付金を緊急援助交付金に統合して内容の拡充を図る改正を行いました。詳しくはオセアル調整事務局が2024年10月29日に行ったLCIF交付金ウェビナーで解説しています。LCIF日本マイクロサイト「過去のウェビナー動画」にアップしていますのでご視聴ください。

日本のライオンズは国内のみならず、世界各地の大災害にも災害指定寄付を通じてご支援くださっていますが、各地での支援活動を皆様にまとめてご紹介する機会がなかなかありません。全てを網羅(もうら)することは出来ませんが、ここに2024年の主な災害へのLCIFの支援をご紹介しますので、引き続き世界にも目を向けてご支援をお願いいたします。

◆台湾/地震
4月3日、台湾東部・花蓮県付近の海域を震源とするマグニチュード7.7の地震が発生しました。11月末現在、台湾地震指定寄付は260万ドルに達し、このうち60万ドルが日本のライオンズによる寄付です。LCIFはこれまでに大災害援助交付金(10万ドル)と緊急援助交付金(1万ドル×2件)を即時交付し、地震で壊れたコミュニティー集会所の修繕や学校の設備整備を支援しています。現在、台湾の被災地のライオンズとLCIFリーダーが組織する支援委員会が、指定寄付を活用した中長期的な復興支援の検討を重ねています。

◆アメリカ/ハリケーン
9月、10月と複数のハリケーンがアメリカ南部を襲いました。被災した南部5州(フロリダ、ジョージア、サウスカロライナ、ノースカロライナ、テネシー)に対し、LCIFは現在までに交付金13件で合計36.5万ドルを提供しています。特に被害が大きかったフロリダ州及びノースカロライナ州のライオンズは、現在も緊急援助交付金を使って支援を続けながら、大災害援助交付金による中長期の復興支援計画を検討しています。ノースカロライナ州では、被災した学生に食料や衣類を配布し、洗濯乾燥機をコミュニティーセンターに設置して泥まみれになった所有物をきれいにするサービスを提供しています。

◆ヨーロッパ/集中豪雨災害
9月にヨーロッパ中部から東部までの広範囲で発生した大雨災害、及び11月のスペイン豪雨では、河川氾濫等で甚大な被害が発生しました。被災地でのライオンズの活動に対して、LCIFは6件の緊急援助交付金で計9.5万ドルの支援を行っています。スペイン豪雨では指定寄付を通じた支援の呼びかけも行っており、今後、中長期的な支援についても検討される予定です。

写真左・台湾地震の緊急援助支援活動/写真右・スペイン豪雨被災地での支援活動

LCIFは交付金で支援を行っているライオンズの奉仕活動について、さまざまなメディア媒体を通じてクラブや会員の皆様、及び一般市民の方々に伝え、支援の輪を広げる広報を目指しています。そこで重要なのが、一目でライオンズの奉仕、LCIFの支援と分かる写真です。被災地で額に汗するライオンズの姿、ライオンズの支援を受けて安堵(あんど)の表情を浮かべる被災者の横顔が、被災地から遠く離れた人々にも現場の臨場感を伝え、見た人に「私も協力しよう」という気持ちを抱かせるのです。

そういった写真をより多くのクラブやメンバーが撮影し、共有いただく機会作りの意味も込めて、LCIF日本では昨年度から写真コンテストを開始し、現在第2回の作品募集を呼びかけています。被災地支援に限らず、交付金を使ってニーズに応える奉仕を行うクラブはぜひ、活動中に写真をたくさん撮り、これはと思う1枚をコンテストにご応募ください。コンテストに関する詳細は、LCIF日本マイクロサイト「お知らせと情報」に案内を掲載しています。多くのご応募をお待ちしています。

繰り返しとなりますが、寄付という形の奉仕活動を続けてくださる会員の皆様に、心から感謝申し上げます。

2025.01更新(LCIF会則地域リーダー<第5会則地域・日本>、能登半島地震・豪雨ライオンズ救済委員会委員長、元LCIF理事/鈴木誓男<愛知県・豊田ルネッサンス ライオンズクラブ>)