投稿リポート 児童養護施設と
豪雨災害被災地への支援

児童養護施設と豪雨災害被災地への支援

沖縄ライオンズクラブ(50人)は青少年育成と地域奉仕の二つをメインに、日々社会奉仕活動を行っている。2025年1月上旬、これら二つの主要分野の奉仕活動を行った。

一つ目は1月8日、那覇市にある児童養護施設の沖縄県立石嶺児童園を訪れ、子どもたちへのお年玉として一輪車5台とサッカーボール3個を寄贈した。当クラブは今年で結成67年目になるが、石嶺児童園とは40数年前まで、書籍や教材の寄贈、野球大会などで交流があったと聞いている。時の経過と共にいつしか途絶えていたつながりを今回復活させた。

同児童園の事務長は、「子どもたちはいつも一輪車の取り合いをしていた。数が増えたので、仲良く遊ばせることが出来る」と笑顔で話してくれた。

二つ目は、2024年11月上旬に発生した沖縄県北部豪雨災害の被災地支援だ。当クラブは11月28日に琉球新報社を通じて義援金30万円を寄付したが、それに続いて1月12日、被災地の一つである国頭村比地地区で被災した世帯へ中古テレビ(32型)24台、地区集会所へ新品のテレビ(43型)1台を寄贈した。

当クラブ会員の勤務先であり、クラブの例会場でもある沖縄ハーバービューホテルでは、改修工事に伴いテレビの入れ替えがあった。その際にホテル側から「(使用可能な中古テレビを)沖縄ライオンズクラブを通じてどこか必要としている所へ寄贈してほしい」と申し出があった。この提案を受け、金城浩一郎GST委員長と上原仙子アラート委員長を中心にいくつかの候補を検討した結果、被害が大きく、国や県の支援が遅れている北部豪雨災害地区の一つ、国頭村比地地区へ寄贈することを決定した。

贈呈するために被災地を訪問して分かったことは、報道だけでは伝わらない事実が多いということ。実際に自分の目で見、耳で被災者の話を聞いて、初めて被害の大きさを知ることが出来た。高さ1mを優に超える床上浸水の跡は痛々しく、中には新築1年目で被災した家屋もあり、その悔しさや空しさは計り知れない。被災当時の状況について、住民から直接話を聞くことも出来た。ある高齢の女性は「1人逃げ遅れて消防の救助を待つも、浸水が激しくて消防車が地区内へ入ってこられず、『私はこのまま死んでしまうのか?』と意識が遠のく中、近所の人たちが必死に救助してくれて、私は助かった」と、時折言葉を詰まらせながら話してくれた。

同地区の区長は、「少しずつ落ち着いてきたが、まだまだ以前の生活には程遠い。県にもいろいろ要請をしているし、被災者の心のケアも含めてやることはいっぱいある」と話していた。

私たちが現場の状況を説明してもらっている間にも、寄贈したテレビを車の荷台に乗せて運んだり、名前を書いて取り置きする地区住民の姿が見られた。住民の一人は、今回のテレビ寄贈に対して「浸水で故障して音は出るけど画面が映らなかったからとてもうれしい」と話していた。

今後も助けを必要とする所へ支援を届けられるよう取り組んでいきたい。

2025.01更新(会長/上原のぞみ)

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