トピックス ブラジル・ナタール
国際理事会報告

ブラジル・ナタール国際理事会報告

2024年10月12〜16日、ブラジル・ナタールで開催された秋の国際理事会に出席しました。ナタールはブラジル最北東端にあるリオグランデ・ド・ノルテ州の州都で、大西洋岸に位置しています。年間を通じて高温多湿な熱帯気候で、日中の平均気温は27度、太陽の降り注ぐビーチが観光客に人気のリゾートです。青い海と白砂の美しいビーチ、ラグーンなどがその人気の主な理由ですが、残念ながら連日の会議で忙しく、今回もホテルのベランダから南大西洋を眺めただけでした。もう少しゆっくり楽しめる時間があればよいのですが・・。

ブラジルは日本から見ると地球の反対側にありますが、これほどまでに遠いとは思っていませんでした。成田空港からアメリカ・シカゴを経由してブラジル・サンパウロへ飛び、国内線に乗り換えてナタールまで、30時間を超える旅でした。人々の間を飛び交う言葉はポルトガル語で、英語はほとんど通じません。

財務及び本部運営委員会の会議(左)と理事会全体会議

私は今期、監査委員会の委員長と財務及び本部運営委員会の副委員長としての任務があり、理事会ではその両方の仕事がありました。

監査委員会の目的は、国際理事会とLCIF理事会が以下に関する監督責任を果たせるよう支援することにあります。
・財務諸表及び財務報告の誠実性
・財務諸表の年次独立監査
・独立外部会計監査人の採用
・法規制の順守
・リスクマネジメントの評価及び査定
・会計システム及び内部統制
・内部監査部門の監督

内部監査機能を監督するのは監査委員会の重要な仕事の一つで、内部監査部門は監査委員会を通じて国際理事会とLCIF理事会に直属します。組織の運営に付加価値を与え、改善することを目的に、独立した客観的な評価とコンサルティング活動を行うのが内部監査部門です。リスク管理、統制、ガバナンスの各プロセスの効果を評価し、体系的で統制の取れたアプローチを組織にもたらすことで、組織がその目的を達成出来るよう支援します。監査委員会の仕事は大変ですが、国際協会が正しい方向を向いているかを見る上で非常に重要です。

国際理事会の会期中、眼科ケア専門のヴァニアグルゲル・ライオンズ病院の開所式が開かれ、参列した。この施設は特に恵まれない人々の失明を防ぐため、LCIF交付金とライオンズ会員の寄付により建設された

財務及び本部運営委員会もまた、国際協会の健全な運営のために重要な役割を担っています。今回の委員会では、能登半島地震で被災された334-D地区(富山県・石川県・福井県)の7クラブ(石川県・羽咋、七尾、穴水、輪島、中能登、能登、田鶴浜)に対する非常時ステータスの延長を審議しました。7クラブに対しては既に2024年1月1日から1年間の特別非常時ステータスが適用され、国際会費が免除されています。9月21日に同じ地域で豪雨災害が発生したことを受け、2025年12月31日までこれを1年間延長する提案が財務委員会で妥当と認められ、理事会で決定しました。

前回理事会から継続審議となっていた案件に、インドの会員が収めた国際会費に対して発生した物品・サービス税(18%)の問題があります。インドの税法改正に伴って生じたもので、これを解決するため、該当する過去の税金分の費用を国際協会が負担することで決着しました。この問題についてはロータリークラブにおいても、同様の処置が取られたと聞いています。

既に発表があった通り、2025年の国際大会の開催地はメキシコ・メキシコシティからアメリカ・フロリダ州オーランドに変更になりました。これについて大会委員会から理事会に、変更の主原因は、会場その他の契約がうまく出来なかったことにあったとの報告がありました。

以上、はるか遠く離れたブラジル・ナタールで開催された秋の国際理事会の報告です。今回ばかりは自分の年齢を痛感し、かなり疲れました。

2024.11更新(国際理事/城阪勝喜<大阪港ライオンズクラブ>)