国際財団
キッズサイトの拡張で
15万人以上を支援
メキシコ
世界中のライオンズはこれまで100年にわたり、あらゆる年齢の人々の視力を守り、生活を改善出来るとの信念を持って、予防かつ治療可能な視力喪失への対策に取り組んできた。キッズサイト(KidSight)はこの信念から生まれ、ライオンズの力を結集して、子どもたちの視力を守るために必要な眼科検査とケアを受けられるようにしている。
世界保健機関(WHO)によると、世界中の学齢期の子どもの約17%が、屈折異常などの視力の問題を抱えている。生涯にかかわる視力の問題を防ぐには早期発見が重要であり、ライオンズは子どもたちの視力を守るため、粘り強くキッズサイトの活動を拡張してきた。
メキシコには、子どもの視力の問題を早期に特定して治療する包括的な視力プログラムがほとんどなく、キッズサイトの拡張は自然なステップだった。B7地区のライオンズは、子どもたちが適切な視力ケアを受けられるように支援したいと考え、地元でキッズサイト・プログラムを開始することに熱意を抱いた。ライオンズメンバーのアンヘル・ソサ博士は、「子どもの失明予防の重要性を知り、このプロジェクトに参加する意欲が湧きました。メキシコにはこの種の検査を提供する医療機関が少なく、子どもたちがさまざまな視力疾患を予防する機会がほとんどないのです」と述べている。
B7地区のライオンズはライオンズクラブ国際財団(LCIF)の人道奉仕マッチング交付金4万5346ドルを利用し、コルドバ、ポサリカデジャンドフエラ、アラモの各ライオンズクラブから7558ドルを集めて、スポット視力スクリーナー10台とプリンター10台を購入した。この機器を使って、4歳から14歳の子どもの視力の問題を検査し、必要に応じてフォローアップ・ケアを紹介するキッズサイト・キャンペーンを開始した。
このキャンペーンによって、地区内の10のライオンズクラブは、ベラクルス州内の学校で検査を実施出来るようになった。ライオンズは主に低所得地域の子どもを対象に、週2回で合計800人の子どもを検査することも計画した。保護者に対して子どもたちを検査に参加させるよう促し、問題が見付かった子どもには視力ケアの専門家を紹介する。家族がフォローアップ・ケアの費用を支払えない場合には、ライオンズクラブが眼鏡や治療費を支援する。
ライオンズは2018年から、ベラクルス州で活動するビジョントレド及びリデラムと提携し、リスクの高いコミュニティーに視力関連のサービスを無償で提供している。これらの提携には、アルゼンチンとコロンビアでのキッズサイト・プロジェクトで経験を積んだ眼科医による技術サポートや訓練などが含まれる。ソサ博士は、プロジェクトの永続的な影響をこう強調する。
「ライオンズ・キッズサイト・メキシコは今後も継続し、何千人もの子どもたちを支援して、より良い生活への希望を与え続けます」
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2024.11更新(国際協会配信 文/シェルビー・ワシントン)