獅子吼 町づくり事業とライオンズ

町づくり事業とライオンズ

ライオンズクラブへ入会して早10年が過ぎました。私は他にも20余年にわたってボランティア活動にも携わってきており、これらがライオンズのアクティビティに関わることになるとは・・・。20数年を経て、図らずもライオンズとのつながりが生まれた三つの活動をご紹介したいと思います。

まず一つ目は、日本を代表する樹木の一つである桜の植樹事業「桜1万本プロジェクト」です。1998年当時、私は武生(たけふ)青年会議所でまちづくり室長を務めていました。この年の2月、10年間ほど利用されずに放置されていた村国山スキー場跡地に花や木々を植えて、村国山芦山公園へと続く市民の憩いの場として整備する、これを「グランドワーク」の理念に基づいて行う、という計画が立ち上がりました。グランドワークとは、住民・企業・行政の三者が連携して地域環境の改善や地域活性化に取り組む活動です。当時の武生青年会議所の北島和彦環境政策委員会委員長(武生セントラル ライオンズクラブの今期会長)も共にグランドワークを学びました。計画の目的には、三者の仲介役となるトラストと呼ばれる専門組織設立から事業の実践までより多くの方を巻き込み経験してもらい、武生市(現・越前市)の町づくりの体験の場にしたいという狙いがありました。そのために設立された組織が「たけふ市民の森ワークショップ」です。私が副会長を任された同組織には現在も20人ほどの会員がおり、毎月第3日曜に遊歩道の整備、花や樹木の植樹などを行っています。武生セントラル ライオンズクラブは2019年、「桜1万本プロジェクト」で協働したのをきっかけに、毎年桜の季節に共に活動するようになりました。

二つ目は、フードドライブ事業です。たけふ市民の森ワークショップ設立時、私はその事務局長を務めており、市のまちづくり関連でいろいろな会議に呼ばれる機会がありました。2000年11月には武生市NPO活動調査研究会発足に当たり委員として委嘱され、報告書を作成しました。これを元に02年1月に武生市NPO市民活動交流室がオープン。いろいろな経緯を経て研究会は21年7月に「NPO法人のっぽえちぜん」(私は理事長を拝命)となり、越前市においてさまざまな分野で市民活動を行う団体などを応援する役割を担っています。子ども応援+食品ロス削減事業に力を入れており、22年12月に武生ライオンズクラブからフードドライブ事業として食品を提供して頂いて以来、継続して協力を得ています。更にライオンズメンバーの企業からも不定期に食品を提供頂いています。

三つ目が、防火ポスター事業です。越前市には防災思想の普及を図ることを目的に少年少女で結成される幼年消防クラブがあり、市内31の幼稚園・保育園・こども園が参加しています。幼年消防クラブと南越消防組合、そして武生セントラル ライオンズクラブは防災体験イベント「防災ふれあいプラザ」を共催していましたが、コロナ禍中の2021、22年は開催出来ませんでした。そこで代替案として生まれたのが防火ポスター事業でした。園児たちに防火ポスターを描いてもらい、NPO法人のっぽえちぜんが入居する市民プラザたけふ3階の通路に展示するというもの。3階には親子連れでにぎわう室内広場があり、3歳児検診なども同フロアで行われるため、多くの来場者親子に見てもらうことが出来ました。2023年度からは防災ふれあいプラザが再開され、ポスター事業は終了しました。

私が関わってきた各団体とライオンズクラブはより良い町づくりを目指して手を取り合ってきました。私はこれからもライオンズクラブ活動も含め、こうしたつながりを大切にして生かしていきたいと思います。
 
(2014年入会/60歳)

2024.09更新