投稿リポート 被災地へ届け
思いやり献血リレー

被災地へ届け 思いやり献血リレー

小松青雲ライオンズクラブ(41人)は、23年間にわたって小松市内の高校生を対象とした献血活動支援を継続している。当初は県立高校1校からのスタートだったが、毎年粘り強く声をかけて徐々に参加が増え、昨年度は最後の未実施校1校の協力も得て、参加校は全6校となった。ただし各校共、教職員への負担増や学校行事などの関係で実施を見送る年度が多く、年間の参加校は3~4校程度で推移してきた。

そこで今年度は「つなげ、思いやりリレー」というタイトルを掲げ、献血活動やセミナーをリレー形式で行う企画で参加を呼びかけると、全ての高校から前向きな回答をもらうことが出来た。その背景にあるのは、今年1月1日に発生した能登半島地震だ。今なお多くの被災者が苦しむ姿や、相次ぐ献血中止で深刻な血液不足となっている事実を目の当たりにし、自分たちも何か支援をしたい、命を救うために行動したいという気持ちが芽生え、意識に変化をもたらしたものと思われる。地元の高校の仲間たちが手を取り合い、たすきリレーで気持ちを一つにして行動するというコンセプトが、大きな一歩につながった。

各校での献血は時間に余裕のある文化祭当日に合わせて実施したが、生徒自らが手作りのプラカードで呼びかけを行うなど、例年にはない積極的な姿が見られ、意識の変化が感じられた。献血者数は各校とも前年比20~40%増と、目標を大きく上回る結果となった。

初めての献血を体験して充実した笑顔を見せる生徒の姿には、未来への確かな一歩を感じる。今後も継続的に若年層への献血の輪を広げ、思いやりの心と心をつなげるため、支援活動を推進していきたい。

2024.09更新(会長/橋本光市)