投稿リポート 3団体の連携で実施した
障がい者雇用の推進事業

3団体の連携で実施した障がい者雇用の推進事業

糸魚川ライオンズクラブ(倉又正樹会長/60人)では以前から、地域生活支援センターこまくさとの交流を行ってきた。その中で本年度は、糸魚川市と地域生活支援センターがそれぞれ実践している活動を、より多くの人に知ってもらえるような事業が出来ないかと考えた。昨年9月頃からどのような活動がよいのかを議論し、約半年間の打ち合わせを重ねた結果、それぞれの立場を生かし、障がい者雇用を推進し、障がい者にも優しい街にするための事業を協力して行うことになった。

その第一弾として、5月23日に糸魚川市民会館で、「~障がい者雇用を推進し、誰もが共存共栄できる社会の実現をめざす~」をテーマに「障がい者雇用への第一歩」と題した講演会並びにワークショップを開催した。主催はライオンズクラブ、共催は糸魚川市、糸魚川市地域自立支援協議会で、三つの団体が連携して実施した。

第1部の講演会では、今年4月から障がい者雇用を始めた貸衣装業者「レンタルのやました」の小笠原政人さんによる講演。雇用する前の気持ちや雇用した後の苦労、コミュニケーションの取り方の他、個々の特性を理解することで障がい者雇用に前向きになれたことなど、実際の体験に基づいた非常に貴重な講演だった。
 
この交流事業には中小企業経営者ら約30人が参加した。第2部のワークショップでは講演を聞いた感想も含め、参加者が障がい者に対するイメージや雇用における課題や不安などを付せんに書き出し、企業側、支援者側がそれぞれの意見をぶつけ合った。

企業側からは「自分の会社では無縁の話だ」「障がい者を雇用するなんて無理だという先入観を持っていた」「こういう活動をたくさんの人に知ってもらうことが大事」「短期や雇用の仕方によっては検討出来る」等の意見が出た。一方、支援者側からは「企業側の本音が知れて良かった」「企業側と支援者側のマッチングがきちんと出来れば雇用の問題が少しは解消出来るかも」「このようにお互いを知ることで前に進める気がする」「もっとたくさんの企業に聞いてもらいたい」などの意見が出て、交流事業は好評のうちに終了した。

今回の事業を三つの団体が協力して実施出来たことで、非常に有意義だったと感じると共に、今後の可能性やこれからの活動に対して希望が持てた。糸魚川市、糸魚川市地域自立支援協議会とは実施後に事業の振り返りを行い、次回の活動内容について前向きな意見を聞くことが出来た。

今後も障がい者雇用に対し、少しでも役立てるような活動を実践したいと考えている。障がい者が生き生きと持てる力を発揮出来る、優しい糸魚川になれるようにメンバー一同活動を進めていきたい。

2024.06更新(FWT委員長/本間寛道)