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大役を果たした
バンクーバー国際理事会
国際理事 城阪勝喜
2024年春の国際理事会はカナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーで、3月16日から19日まで開催されました。バンクーバーは冬でも温暖な南西部に位置するカナダ第3の都市で、都市圏の人口は約260万人。大都市でありながら周囲を海や山、川などに囲まれ、自然と都市が融合したとても美しい街です。
国際理事会では、各委員会が連日朝8時から夕方までさまざまな問題について熱心な議論を行い、最終日の全体会議にその結果を報告して、意思決定がなされます。初日の16日は午前中に開会式とLCIFの表彰などが行われ、午後からは各委員会に分かれて討議が始まりました。
私が所属する財務及び本部運営委員会では、メリルリンチから国際協会が投資するファンドと経済及び資本市場の概要や、投資結果などの説明があり、非常に良い運用がされているとの報告を受けました。国際本部の運営に対する赤字は、この運用益を入れることによって年間を通じて黒字になっています。運営に関しては、大規模な屋根の修理やボイラー交換などの施設補修や、職員の給与など多種多様な問題について財務部長から説明を受け、了承しました。また財務委員会が扱う重要な案件に、世界各国から集める国際会費の問題があります。例えば、それぞれの国の税金、極端なインフレ、国家体制の変化などの事態が生じた時、一つひとつ最善の方法を模索して会費を回収します。
17日には、12ある委員会のうち八つの委員会とそれぞれに合同会議を持ちました。各委員会から次年度の施策と予算について細部にわたる説明を受け、両委員会でより良い運営が出来るように議論を重ねました。大会委員会からは、2024年メルボルン国際大会、2025年メキシコシティ国際大会の予算や内容などの説明がありました。メキシコシティ国際大会の開催を巡っては日本国内でもいろいろなうわさが飛び交っており、これについて大会委員長のフランク・ムーアIII世元国際会長に質問したところ、「無責任なうわさはあるが、メキシコシティ国際大会の開催を確信している」と話されました。メルボルン国際大会、メキシコシティ国際大会の成功に向けて、日本のライオンズクラブとしても協力していきましょう。
18日は、午前中にパティ・ヒル国際会長を含む執行役員と財務委員会との意見交換がありました。そして午後には、能登半島地震による被災クラブの国際会費免除を求めるプレゼンテーションを行いました。私が日本ライオンズから託された重要なミッションです。オセアル調整事務局のマーズ佐子局長の協力により、能登半島地震の被災状況を伝える資料を示しながら報告した結果、能登半島地震被災7クラブを特別非常時ステータスとすることが、財務委員会で承認されました。
そして19日の全体会議において、日本の334-D地区の7クラブ(羽咋、七尾、穴水、輪島、中能登、能登、田鶴浜)を、2024年1月1日から12月31日までの期間、特別非常時ステータスとすることが決定し、国際会費が1年間免除されることになりました。理事会メンバーからは、被災クラブとメンバーに対するお見舞いの言葉を頂きました。甚大な被害を受けた被災地のクラブに心を寄せ、特別非常時ステータスを承認してくださったヒル国際会長始め理事会メンバーに感謝しています。
全体会議の後に閉会式が行われ、濃密なバンクーバー国際理事会は終了。能登半島地震の被災クラブを支援する大役を全うすることが出来、ホッと安堵(あんど)して帰国の途に就きました。
2024.04更新(国際理事/城阪勝喜<大阪港ライオンズクラブ>)