海外の活動 水源を守る植樹活動

水源を守る植樹活動

ブラジル・ミナスジェライス州にあるバラン・デ・グアイクイ村は美しい山やいくつもの滝がある風光明媚(めいび)な場所で、ハイキングやアウトドアスポーツを目的に多くの観光客が訪れる。

2013年、この地域は、最も水が必要とされる時期に水源がほとんど枯渇してしまうという事態に陥った。危機感を抱いた村の住民は、ディアマンティーナ ライオンズクラブに相談を持ちかけた。クラブはこれを解決するために州立森林研究所と提携し、センチネラ滝とクリスタイス滝の周辺地域、そしてバラン・デ・グアイクイ村に、在来種の樹木の苗を植えることを決定。森林研究所が苗木の提供と植樹場所までの運搬に当たり、ライオンズと地元住民が一緒に植樹を行うことになった。

ライオンズはこのプロジェクトを主導。滝があるビリビリ州立公園管理者と交渉し、日程調整や各作業での責任分担、更に植樹後の苗木の世話や火災の予防などについて住民の啓発も行った。植樹当日には森林研究所の職員が、穴を掘り肥料を入れて苗を植えるやり方を説明。ライオンズメンバーと住民グループは、水源周辺や木のない開けた場所などに苗を一本一本丁寧に植えていった。

10年が経過し今ではずいぶん生い茂った木々は、以前よりも更に美しい景観を生み、心地よい木陰を作り、また果実を実らせて鳥や野生動物にも豊かな恵みをもたらしている。そして何よりも、きれいな水を作り出して継続的に供給するという目的を果たしている。村の住民はその喜びを語る。
「木を植えて水源の森を回復させ、これを守り育ててくれているライオンズクラブに、心から感謝しています。ここから生まれるきれいな水は、村に暮らす人々、家族にとってなくてはならないものです。私たちはライオンズと一緒に取り組んだ山や森に木を植える活動を通じて、自分たちの大切な場所を自ら手入れし豊かに保つことの大切さに気付きました」

2024.04更新(国際協会配信)