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飢えが人生にどれほど深刻な影響を与えるかは、実際にそれを経験した人にしか分からないのかもしれない。世界では約10億人が食料不足を経験しており、カナダ・オンタリオ州南西部のハルディマンド郡とノーフォーク郡では9世帯に1世帯が貧困によって十分な食料を得られない状況に陥っている。

この問題を単なる数字として捉えるのではなく、真に変化をもたらすには、共感と革新的な行動をもって救済に取り組む必要がある。それはライオンズにとって、「リバーサイド83 コミュニティーフードハブ」のような組織と効果的なパートナーシップを構築することを意味する。ウェスト・ハルディマンドにあるリバーサイド83は食に重点を置いた新しいコミュニティーセンターで、人々の暮らしに変化を与えている。

このセンターには、問題を抱えている若者が料理の技術を学んで就職に有利な資格を取得するための場があり、ホームレスや経済的に困窮している人々に無料または手頃な価格で食事を提供するビストロもある。ビストロで用いられるのは、五つのコミュニティーガーデンで栽培された野菜や、地元企業や農家から寄付された食材だ。地域社会が食料支援に対するこの革新的なアプローチに力を結集しようとしていた時、A-2地区（カナダ）のライオンズはこれに貢献しようと考えた。

地域にある九つのライオンズクラブは、このプロジェクトへ資金を提供。また、ジェフ・クレーン地区ガバナー、ボブ・タウンゼント地区LCIFコーディネーターらの尽力により、ライオンズクラブ国際財団（LCIF）から食料支援交付金1万6275ドルの提供を受けた。地元ライオンズの努力とLCIF交付金が結び付くことで、プロジェクトは実現した。この交付金でレストラン仕様のテーブルや椅子などの什器（じゅうき）が購入された他、調理設備やボランティアの休憩室が整備された。

リバーサイド83は今日も、地域で困っている人々のために、生鮮食品300点、冷凍食品100点、フードバスケット140個を提供している。ライオンズの支援は単なる備品の寄贈にとどまらず、地域の食料問題を緩和する第一歩となった。

LCIF食料支援プログラムは、学校給食やフードバンク、食料供給センターなどの施設を支援し、必要な人々に確実に食料を届けるために活動するライオンズを支援する。食料不足の軽減に焦点を当てたライオンズのプロジェクトのために、地区が利用出来る食料支援交付金は1万〜10万ドル。ライオンズはこの交付金を通じて、地域社会が飢えとの戦いで革新を起こし、持続可能な解決を図るために貢献することが出来る。

2024.03更新（国際協会配信　文／シェルビー・ワシントン）