国際財団 がれきの中から立ち上がる
復興への道

がれきの中から立ち上がる復興への道

2023年9月8日、マグニチュード6.8の大地震がモロッコを襲った。震源地はマラケシュの南西71kmにある高アトラス山脈で、過去100年余りの間にこの国を襲った最大の地震により、家屋、学校、病院その他の医療施設や教育施設が破壊された。国連は、約30万人が地震の影響を受けた可能性があると報告。死者3000人近く、負傷者5600人に上る深刻な惨事となった。

モロッコのライオンズは、国が大きな損失を被ったのを目の当たりにし、この災害により影響を受けた青少年に対する奉仕によって希望を広めることが重要だと考えた。国連教育科学文化機関(UNESCO)によると、この地震で500以上の学校と50以上の寄宿学校が破損または倒壊し、約40の自治体で学校の授業が中断された。緊急のニーズが満たされ、地域で追加のニーズ評価が完了すると、ライオンズは児童・生徒が学校に戻れるよう支援する計画を策定した。

ライオンズクラブ国際財団(LCIF)は、モロッコのライオンズがプレハブ教室とトイレ用ブロックを設置する事業に対し、大規模災害補助金10万ドルを提供した。これにより、アミズミズ村には12の教室と三つのトイレ、メジャット村には3教室と一つのトイレが設置されることになる。

「この地震によって引き起こされた惨状は、本当に胸が張り裂けるようなもので、あらゆる世代の人々に影響を与えています。交付金事業によって地域の青少年が互いに励まし合いながら学び続けられる場所を再建することで、彼らに少しでも安心感を与えられれば幸いです」
ライオンズクラブ国際協会のパティ・ヒル国際会長はこう述べている。

最も困難な状況にあっても、ライオンズは地域社会が希望と目的を持ってがれきの中から立ち上がれるよう支援することに専念している。LCIF災害援助交付金は、ライオンズがこれらの惨状を乗り越えて、有意義な方法で地域社会への奉仕に集中出来るようにするものだ。LCIFはライオンズの奉仕を支援する唯一の国際財団であり、世界中から寄せられる寛大な寄付により、災害救援のさまざまな段階に合った支援を可能にする各種交付金を提供している。

「災害が発生した時、ライオンズは被災者のニーズに真っ先に対応します」
ブライアン・シーハンLCIF理事長は言う。
「ライオンズメンバーはその地域に暮らし、働く人たちであり、地域社会が被災から立ち直るまで活動を続けます。LCIFはその取り組みを支援出来ることを誇りに思っています」

2023.12更新(国際協会配信 文/シェルビー・ワシントン)