トピックス
個人の成長を促し
組織を成長させる
国際理事 鶴嶋浩二
早いもので、私が国際理事に就任し3カ月が経過しました。国際協会は今年度、2027年7月1日までに世界の会員数150万人達成を目指すミッション1.5に着手しました。そのためには、今までグローバル・メンバーシップ・アプローチ(GMA)で学んだことを生かし、改めてどのように行動していくかが重要です。
ミッション1.5には、以下の四つの目標があります。
① 2026-27年度末までに会員拡大を達成する
② 全ての地区で新クラブを結成する
日本の現状として、昨年度は複合地区、準地区の目標が新クラブ53クラブ結成、新会員6822人、退会者5484人だったのに対し、実績では17クラブ結成、65クラブ解散、新会員7924人、退会者1万295人で純減2371人という結果でした。新クラブ結成は目標に達せず、新会員は目標を達成したものの、退会者は目標の倍近い数字です。更に会員数10人以下のクラブが全国に100クラブほどあり、この中にも活動継続の危機に面しているクラブがあるかと思います。せっかく縁があってライオンズに入会しても、クラブのメンバーが奉仕活動の面白さや良さを伝えることが出来ず、退会への道をたどっている新会員が近くにいらっしゃいませんか? まずは身近なところから始めましょう。
パティ・ヒル国際会長がおっしゃっているように、自分が変化そのものになりましょう。失敗を恐れず、一歩を踏み出すことが大切です。ライオンズクラブの奉仕は、個人単位ではなくクラブ単位で行うのが基本です。日頃からメンバー間のコミュニケーションを大切に、喜びや感動を共有しましょう。また、支部がクラブへ転換することも、奉仕に対する更なる意識付けになるのではないでしょうか。
③ ミッション1.5の期間中に新会員を迎える
ライオンズクラブは100年以上にわたり奉仕事業を行ってきた、世界最大の奉仕団体です。つまり、大勢のメンバーがいて、クラブ、準地区、複合地区の各単位、また日本全域での奉仕も可能だということです。奉仕事業や寄付は、世界をも変える役割を担うのです。重要なのは、そうした特性を持つライオンズに興味を持ってもらうこと。入会して「ライオンズクラブってこんな奉仕をしているんだ」とか、「100ドル寄付をすると、こんなことに使われるんだ」というように、実際に体験をしてもらうこと。アレキサンダー元国際会長の「奉仕は地球に住む家賃です」という言葉は、まさに言い得て妙だと思います。
④ 全ての地区は女性や若手の会員を含め、より多様な会員を迎えるための戦略を策定する
日本のクラブを鑑みると、他国に比べて若手や女性の会員が少ないようです。私は長澤千鶴子元国際理事の後を継いだので、家族会員、女性会員の拡大、女性リーダーの育成といった目標も引き継く所存です。せっかく優秀な若手・女性メンバーが入会しても、クラブのメンバーや会長、地区役員等のリーダーが彼ら、彼女らを引き上げなければ、その芽もつぶれてしまいます。我々がGMAで学んだことを生かし、牽引(けんいん)する複合単位、準地区単位のリーダーが必要となります。そのためには各レベルの進捗(しんちょく)状況を確認し、常に現状を把握することが大切なため、それぞれにおいて進捗会議を行っていく予定です。
奉仕には、職業、性別、年齢、地域や国籍は関係ありません。ライオンズクラブのモットー「われわれは奉仕する」の通り、奉仕という共通の目的を持ち、互いに成長していくことが重要です。
2023.10更新(国際理事/鶴嶋浩二<北海道・札幌中島ライオンズクラブ>)