獅子吼 ヒーロー大集合
白田公宏(長崎県・つしまLC)
「われわれは知性を高め、友愛と相互理解の精神を養い、平和と自由を守り、社会奉仕に精進する」。2021年3月24日、私は尊敬する先輩方を前に緊張で声を震わせながらこの「ライオンズの誓い」を読み上げ、つしまライオンズクラブの会員としての産声を上げました。改めて、私を導き、受け入れ、育ててくださっている先輩方に心からお礼申し上げます。
1968年に誕生したつしまライオンズクラブは今年度結成55周年を迎えます。私が生まれる10年も前から活動している歴史あるクラブです。私が幼い頃に出場していたソフトボール大会も「ライオンズ杯」と冠が付いていた記憶があり、今こうしてライオンズクラブの一員として奉仕活動をさせていただいていることを、誇らしく思います。
私は小学校3年生の時から学んできた空手を次世代に伝えるため、小さな町道場で指導をしています。気が付けばもう10年以上が経ちました。道場では私が子どもたちの前に立って空手を教えるのですが、目の前の子どもたちはキラキラ輝く目をして、汗をかき、純粋にがんばっていて、私に多くのことを教えてくれます。自分が出来ないことが出来るようになるまで決してあきらめず、言い訳をせず、弱音を吐かず、他人のせいにせず、涙をこらえてチャレンジし続ける姿には本当に感動します。「やれば出来る」という成功体験を積み重ねることで、今後の人生で壁にぶつかった時に、逃げずに立ち向かえると信じていますし、あらゆる分野でリーダーシップを取れる人材に成長していくと信じています。
私が学んだ極真空手は、創始者・大山倍達(ますたつ)総裁の言葉「頭は低く、目は高く、口を慎んで心広く、孝を原点とし他を益する」を精神の基軸とし、「力なき正義は無力なり。正義なき力は暴力なり」という象徴的な理念もあります。ご縁があって入会させていただいたライオンズクラブでも、「平和」「利他」「感謝」といった理念を持ってさまざまな活動に真摯(しんし)に取り組む先輩方の大きな背中から、その精神を学んでいます。
私たち大人は、子どもたちのために何が出来るでしょう。この国のために、地球のために何が出来るでしょう。私が愛するこの対馬の島も、さまざまな危機的な課題に直面しています。難しい問題が山積みの状態ではありますが、大きな希望はここにつしまライオンズクラブがあるということ。ヒーロー大集合みたいな、頼もしい団体があるということ。
それぞれのライオンズクラブがそれぞれの地域で奉仕活動に取り組み、健全なる青少年の育成に取り組んでいます。そして、そうした活動が世界中で行われ、人々を笑顔にしています。その延長線上には「世界平和」という大きな目標が見えてきます。自分のことだけではなく、自国のためだけではなく、まさにライオンズの精神こそが世界を平和に導く心であると確信しています。皆さんが私とつないでくれた手と手を今一度強く握り返し、決してほどけぬ強い絆で結ばれたライオンズの「輪」が世界の「和」となるよう、共に歩んでいきたいと思います。
(副幹事/21年入会/45歳)
2023.09更新