投稿リポート 泥まみれでトライ!
田んぼラグビー大会

泥まみれでトライ! 田んぼラグビー大会

人吉ライオンズクラブ(吉村晃一会長/24人)は6月11日、人吉ラグビーフットボール協会、人吉ラグビースクールとの共催で、人吉市井ノ口町の水田を会場に、「第3回田んぼラグビーin人吉」を開催した。地元ラグビースクールの子どもたちに加え、熊本市や玉名市の高校生、職場や地域の仲間、県内外の社会人チームなど、計35チーム250人が参加した。

人吉市では2016年の熊本地震により、スポーツ施設も被害を受けた。そうした中で、2021年、22年と、特別な設備を必要としない田んぼラグビーを開催し、延べ400人以上の老若男女に楽しんでもらうことが出来た。そして、4年に1度のラグビーワールドカップがフランスで開かれる今年、5月14日には熊本県民総合運動公園陸上競技場で熊本地震復興支援2023年度 関東大学ラグビー招待試合(早稲田大学vs明治大学)が開かれ、7月15日には同じ競技場でラグビー日本代表のテストマッチが開催される。ラグビー熱が高まる中で、田んぼラグビーをそのはざまを埋める一大イベントにし、人吉で更なるラグビーの普及を図りたいという意図で大会を開いた。

今回は、20m×12mの田んぼ4面を使用。服装は、チームごとにTシャツやビブス、ラグビージャージなどで上半身を統一してもらい、安全面から靴は必ず着用とした。と言っても、泥に足を取られて靴を紛失する人が多く、皆で泥の中を探し回るのも恒例だ。各チームが2試合ずつ行うが、楽しむことが第一目的なので勝敗は決めない。ラグビー経験がない人でも楽しめるように、タックルの代わりにタッチとし、4回タッチで攻守交代するなどのルールも設定した。

当日の天気は雨だったが、田んぼラグビーでは全く問題はなく、雨の降りしきる中で子どもも大人も、今年初参加だという女子高生も、取材に来たNHKのキャスターまで、誰もが泥だらけになっていた。選手たちは水しぶきを上げながらプレーし、ぬかるみに足を取られて思うように動けなくなる人もいる中で、体ごと泥に飛び込んでトライすると、周囲から大きな歓声が上がった。優勝などの順位はないので、最後にアトラクションとしてボールキャッチしてダイビングトライした人に賞品を贈呈した。

終了後は皆、会場に隣接した用水路で泥を洗い流してから帰宅したが、自宅で風呂に入り体をきれいに洗っても耳の中や爪の間に泥が残り、綿棒を使うなどして丁寧に取らないといつまでも体が粉っぽかったという人もいた。それもまた、田んぼラグビーのだいご味の一つ。来年も、今年以上にたくさんの人が参加してくれることを願っている。

2023.06更新(前会長/竹原輝紀)