投稿リポート 夢と希望を育む
青春トーク

夢と希望を育む青春トーク

羽咋(はくい)ライオンズクラブ(寺井哲也会長/36人)は2月2日、市立羽咋中学校、邑知中学校で、ライオンズ特別スクール「夢の語らい『青春トーク』」を行った。15年前から継続してきて、開催校のみならず市教育員会からも熱望されている事業だ。今回は、コロナ禍による中止期間を経ての復活開催となった。

同事業は心身共に成長過程にある中学生に、地元で働き、仕事を通じて「希望」を見付け、「夢」を実現している先輩の体験談やアドバイスを聞き、新たな自分を発見して将来への道筋を見付ける一助にしてもらおうというもの。羽咋中学校では、理学療法士の三浦悠気さん(32歳)と木工品製造業者でミニチュア自動車「トミカ」のオリジナルケースをネット販売する金森連さん(24歳)を、邑知中学校では、警察官の桶井静香さん(26歳)と消防士の澤田大河さん(23歳)をお招きし、それぞれ100人ほどの在校生に熱い思いを語ってもらった。

三浦さんは生徒から「新しい目標は?」との質問に、「もっと高度で専門的な資格を取得したい」と回答。金森さんは「建築の仕事をしたい」という後輩に対して、「家の手伝いをすると手先が器用になる。日々の目標を持つことが大切」と助言した。また文学に造詣(ぞうけい)の深い桶井さんは、学生時代に触れた作品がきっかけで警察官に憧れを抱き現職に就いたという自身の物語を語り、澤田さんは「勉強と部活を両立させ、自分の将来の目標を決めてがんばってほしい」と後輩たちにエールを送った。母校での開催ということもあり、「同じ学び舎の生徒」という共通認識の中で互いの心の距離が縮まったようで、質疑応答は絶え間なく続いた。

不確かな情報や、不安を抱かせるニュースに囲まれ、さまざまな環境・状況の変化で将来への見通しが不透明な現代、子どもたちは「大人になった自分」の姿を捉えにくくなっている。しかし青春トークに参加した生徒たちは知りたい、聞きたいという好奇心にあふれ、大人になった自分と目の前の先輩たちとを重ね合わせ、夢と希望を大きく膨らませていた。当事業が、彼らが明るい未来へ向かって踏みだす後押しになることを強く願っている。
 
2023.05更新(青少年育成・YCE委員会委員長/畝和弘)