投稿リポート 子どもが主役
スプリングフェア開催

子どもが主役 スプリングフェア開催

晴天の4月22日、岡崎南ライオンズクラブ(田中正実会長/110人)は「スプリングフェア2023 舞い上がれ!岡崎っ子」を開催した。これは334-A地区(愛知県/岩田有司地区ガバナー)が募集したワクワクしながら地区内みんなで取り組む奉仕の企画「合同アクティビティ・コンテスト」で優勝したことで、他クラブの協力に加え、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)の地区シェアリング交付金7000ドルも活用することが出来た。会場は、岡崎市の中心を流れる乙川に架かる桜城橋。車両通行禁止の橋上公園になっている橋で、この日だけは橋の名を「こどもの城橋」と呼び変えた。イベントの主役は子どもたち。「我々地域の大人一人ひとりが社会の大切な宝物である子どもたちとの関係を見つめ直してみよう!」「自分の周りの子どもにもっと関心を持とう!」というのがテーマだ。そのきっかけになればと、広く市民に声をかけ、イベントのシンボルとなるこいのぼりを募集すると、130匹以上が集まった。我が子や孫の成長を思い起こし、「思い出いっぱいのこいのぼりが泳ぐ姿を見に行きたい」という声もたくさん頂いた。

当日は早朝から橋にこいのぼりを渡し、各ブースの準備を進め、10時30分、主役の子どもたちを迎える準備が整った。テープカットに続き、岡崎南ライオンズの名前入りこいのぼりを、「こいのぼり」の歌に合わせて掲揚し、いよいよ開会だ。

イベントには多くの団体が関わり、橋の上にはたくさんの遊び場が出来た。
◉社会福祉協議会による「こども食堂のPRコーナー」
◉こども食堂による「読み聞かせコーナー」。こども食堂の食事も体験してもらおうと、キッチンカーでカレーライスを提供した
◉こども食堂をサポートしている大学生による「YouTuber育成講座」。子どもたちがスマホで映した映像を編集しSNSに発信するまでを学ぶ。すてきな映像が完成した
◉市内高校生のボランティアによる「こどもの遊びのコーナー」。射的・けん玉・スーパーボールすくいなど
◉ひと昔前は祭りと言えば屋台だったが、今は6台のキッチンカーが盛り上げた
◉「八重山物産展」でのパイナップルなど南国石垣島の名産販売。姉妹クラブの沖縄県・八重山ライオンズクラブが応援に駆けつけ、こども食堂にもプレゼントした
ボーイスカウト、ガールスカウトも協力してくれ、年代を超えて触れ合える、地域に欠かせないすばらしい組織だと感じた。

メインステージでは、次の四つの私立高校の生徒たちが、コロナ禍で発表の場を失った部活動の成果を披露した。岡崎城西高等学校・和太鼓部の和太鼓演奏、愛知産業大学三河高等学校・地域交流活動部のよさこい踊り、人間環境大学附属岡崎高等学校・ダンズ部のダンス、光ヶ丘女子高等学校・合唱部のハンドベル演奏と、書道部の書道パフォーマンス。ステージのフィナーレを飾ったのは、八重山民謡「芭蕉布(ばしょうふ)」の皆さん。唄、三線、太鼓、そして踊りも加わった本格的な構成だ。自然と体が動き出す沖縄の音楽に、会場内でも手をくねらせて踊り出す人が続出した。どのチームも、こどもの城橋が揺れんばかりの迫力満点。たくさんの観客を魅了した。

「子どもたちにおなかいっぱい食べて楽しんでもらいたい」。田中会長のこの一言から始まった同イベント。養護施設の子どもたちには事前に弁当引換券と会場で楽しめる金券を渡した他、来場した子ども全員に弁当を用意して食べてもらった。空に舞うこいのぼりや、楽しい遊びのコーナー、おいしい弁当、笑顔あふれる様子をSNSで発信してくれた子にも、金券をプレゼントした。グランド・フィナーレは田中会長の胴上げだ。岡崎南ライオンズクラブには30代の若いメンバーも多い。若手メンバーの手で、田中会長が何度も高く舞い上がった。

岡崎市内にも、家庭の事情やさまざまな要因により居場所を失った子がたくさんいる。そうした子どもたちのために、ボランティアが食事や団欒(だんらん)を提供するこども食堂は22カ所ある。今回のイベントでは、地区内の多くのクラブからの支援金や食材等の協力を得て、こども食堂の活動支援金150万円に加え、米600kgを始めとする食材の寄付を行うことが出来た。ただ、一時の寄付だけでなく、継続的に地域で子どものことを考えるきっかけを作りたい、というのが元々の意図だ。地域の大人一人ひとりが自分の周りにいる子どもたちと関わり、みんなで子どもを育てていける社会になることを願っている。

2023.05更新(幹事/荒川貴夫)

●関連記事
「LCIF交付金でタイへ医療機器を寄贈」岡崎南LC、幸田LC(2020.06更新)
「岡崎市内全小学校へマスクと消毒液を寄贈」岡崎南LC(2020.04更新)
「子どもたちを守りたい! 薬物乱用防止シンポジウム」岡崎南LC(2019.09更新)
「年10回超の施設訪問をする結成47年のホットな楽団」岡崎南LC(2019.08更新)