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LCIFのウクライナ支援
侵攻後1年の中間報告
LCIF理事 鈴木誓男
2022年2月24日現地時間午前5時、ウクライナの首都キーウに空爆の音がとどろき、ロシアの軍事侵攻が始まりました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によれば、侵攻から1年が経とうとする2023年2月15日時点で、ウクライナから国外に逃れ避難民となった人の数は807万人を超え、現在も増え続けています。日本を含めた世界各国が避難民を受け入れていますが、ポーランド(156万人)、ドイツ(105万人)、チェコ(48万人)、イタリア(16万人)など周辺の欧州各国に多く、また530万人以上がウクライナ国内で避難生活を送っていると推定されています。
ライオンズクラブ国際財団(LCIF)は侵攻直後から、ウクライナ及び隣国ポーランド、ハンガリー、ルーマニア、スロバキア、オーストリアで避難民を支援するライオンズに1万5000ドルずつ交付金を拠出し、7万人以上に食料、日用品、医薬品を配布する緊急支援を行いました。以来、2023年3月10日までに総額437万5823ドルを提供し、67件の交付金事業で27万人以上の避難生活を支援しています(図参照)。また、ドイツ・ライオンズ財団とパートナーシップを結び、15件、総額110万8224ドルの共同支援事業を行っています。昨年末までは食料、衣類、日用品、医薬品の提供が中心でしたが、今年に入り、避難先での子どもたちの就学支援、言語学習、職業訓練、就職に向けた労働ルールの説明会といった中長期的支援も徐々に始まっています。
侵攻直後からLCIFの「難民・避難民資金」には世界中のライオンズ・メンバー、また一般の皆様から心温まる寄付を頂き、3月10日現在の総額は893万1383ドルに上り、そのうち日本の寄付は1割強(107万7520ドル)を占めています。日本の寄付者の皆様に心よりお礼申し上げます。同時に、第二次世界大戦以降、最大の人道危機と言われるウクライナ難民・避難民へのLCIFを通じたライオンズの支援の継続と、生活再建のための中長期的支援活動にも引き続きご理解とご協力をお願い申し上げます。
ライオンズクラブ国際協会ウェブサイトでは、LCIFのウクライナにおける人道危機への対応について情報提供していますのでご覧ください。
2023.04更新 (LCIF理事/鈴木誓男<愛知県・豊田ルネッサンス ライオンズクラブ>)