獅子吼 聖園子供の家との交流
桜井照子(神奈川県・藤沢アクティLC)
私たち藤沢アクティ ライオンズクラブは、社会福祉法人みそのが運営する児童養護施設「聖園(みその)子供の家」で絵画教室のボンティアを行っている。これは2003年に絵を描くことが好きだったクラブ・メンバーが始めたもので、以来ずっと続けている事業だ。開催日は毎月第3土曜日の10時~11時半。毎回5、6人の子が参加している。
お絵描きの時間は最初にぬり絵をして、その後、当クラブで用意した花瓶に飾った花や、好きな動物の写真などを見ながら絵を描く。また、テーマを決めずに自分の好きなものを自由に描くこともある。絵が好きな子たちが参加しているのでどんどん思い付いたものを描いていき、それがとても上手なのでびっくりしてしまう。ある日は手鏡を見ながら自画像を描いたのだが、皆熱心に自分の顔とにらめっこして、すばらしい作品が出来上がった。
聖園子供の家の子どもたちは親と離れて生活しているので、私たち大人によく甘えてくる。クラブ・メンバーにぴったりとくっつきながら、うれしそうに絵を描いている子もいる。毎回このお絵描きの日を楽しみにしている子は終了間際になると、「次はいつなの?」と何回も聞いてくる。ここで描いた作品は、園で何かの行事の際に展示したり、施設の廊下に飾ったりしている。家族の方々がいらっしゃった時には、子どもたちが案内しながら絵の説明をする様子がとても楽しそうで、お母さん方もいろいろ質問をして会話が弾み、笑顔で過ごしている姿を見ることが出来る。
私たち藤沢アクティ ライオンズクラブは絵画教室の他にも、年に1度のお祭り「みそのまつり」で行われる模擬店や催し物、バザーなどに協力したり、運動会などにも参加したりしている。運動会では観客として子どもたちを応援するが、借り物競争では「鉛筆を貸してください!」「帽子を貸してください!」と言われた時に、それを持っていた私たちも子どもと手をつないで走ったこともある。お絵描きを教えているつながりから、こうした別の行事でも一緒に楽しい時間を過ごせるのはとてもうれしいことだ。
またこんなこともあった。クラブ・メンバーの中に竹ひごを使って凧(たこ)を作る人がいて、子ども用の小さな凧の骨組みを作った。園の子どもたちは紙に絵を描いてこれに貼り、可愛らしい凧を完成させた。そしてみんなで「みそのの山」と呼ばれている近くの広場へ行き、凧揚げをして大いに盛り上がった。
藤沢アクティ ライオンズクラブでは、聖園子供の家の子どもたちと楽しい時間をたくさん共有している。私自身が、そうした時間をいつもとても楽しみにしている。
(2003年入会)
2023.04更新