獅子吼
華僑支部から
新クラブへの飛躍
上原仙子(沖縄LC)
沖縄ライオンズクラブ(伊良波朝一会長/82人)のクラブ支部として2020年7月から活動してきた華僑支部が、2022年11月に正クラブとなり、新たに沖縄華僑ライオンズクラブ(利川慶会長/20人)として発足しました。日本国内では珍しい中国系クラブで、337-D地区(鹿児島県、沖縄県)内では100番目に設立されたクラブです。活動地域は那覇市を中心とした沖縄県内となっています。
クラブ結成に向けて尽力した人物の一人が、沖縄ライオンズクラブから転籍しチャーター・メンバーとなった李単喜さんです。李さんは1993年に来沖、2年後には「青島」という中華料理店を開業しました。そこの常連客だった玉城清重元337-D地区ガバナーがスポンサーとなり、2000年に沖縄ライオンズクラブへ入会。以来、23年にわたりライオンズクラブのメンバーです。李さんに入会当時のことを尋ねると、同クラブの中でたった一人の女性であり、外国人だったとのこと。「まだ日本語もよく分からない中で、いろんな人たちに出会い、協調することや、社会奉仕、精神(心)の大切さを学びました」と語りました。
もう一人の立役者は、沖縄華僑ライオンズクラブで初代会長となった利川さんです。中国人同士の活動ではなかなか地元の人たちとの付き合いや交流の機会が少ないと感じていたところ、李さんに誘われて2020年に沖縄ライオンズクラブに入会、一緒に仲間を増やして華僑支部を立ち上げました。
ライオンズクラブの活動に参加するに当たり、2人に共通していた思いが「恩返し」。「日本、沖縄に来てからの二十数年間に受けた恩を返したい。特にここ3年余のコロナ禍、観光業や飲食業等が厳しい状況に置かれる中でのさまざまな支援に感謝している」とのこと。「クラブの奉仕活動を通して地域に貢献し、交流もしたい、そして中国と日本の架け橋になりたい」と熱く語りました。
沖縄華僑ライオンズクラブの結成会並びに式典は、2022年12月12日に行われました。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながらも晴れてこの日を迎えることが出来、親クラブとしての喜びもひとしおです。地区役員、ブラザー・クラブ、スポンサー・クラブの約60人が見守る中で、厳かに、そして和やかに式は進行しました。通常と異なっていたのは、通訳を挟みながら終始中国語で行われたことで、出席者にとっては異文化交流を楽しむ機会にもなったようです。また、鹿児島から日帰りで川田代泰和地区ガバナーも駆け付け、ごあいさつと共にチャーター・メンバーのラペルピンを贈呈してくださり、会場は参加した皆さんからの温かい祝福に包まれました。
沖縄華僑ライオンズクラブは利川初代会長の下、2人目以降の家族会員10人を含む会員20人でスタートしました。非常にアットホームで、結束力の強いクラブです。皆、クラブ支部時代から積極的に奉仕活動に取り組んでおり、特に子どもたちを含む家族での参加がひときわ目を引き、クラブに活気を与えてきました。沖縄華僑ライオンズクラブの今後の活躍に、大きな期待が寄せられています。
(PR委員会/18年入会/57歳)
2023.02更新