投稿リポート 小学校対抗型の
サッカー大会開催

小学校対抗型のサッカー大会開催

1月7~8日の2日間にわたり松阪市総合運動公園で、松阪中央ライオンズクラブ(伊豆幸久会長/62人)と松阪市教育委員会が主催する第37回松阪市小学校サッカー大会が開催された。これは市内で唯一の学校対抗型のスポーツ大会である。今年は20校から22チームが参加し、寒さに負けず元気いっぱいボールを追いかけた。

同大会が始まったのは当市ではまだサッカーが盛んではなかった1986年で、最初は参加チームも少なかったという。今のように設備が整った会場がなかったため、いくつかの小学校の校庭を使わせてもらい、サッカーゴールをトラックで運搬してコートを作ったそうだ。また、会場が数カ所に分かれていたため、クラブ・メンバーは分担して会場の準備や駐車場の誘導を始めとする大会運営を行っていた。後に市内に出来た高須グラウンドに会場を移し、2014年からは現在の松阪総合運動公園で開催するようになった。37年という長い歴史を持つ大会だけに、「小学生の時に出たこの大会に、今日は子どもの応援で参加した」と、親子2代にわたって出場する人もいる。

小学校対抗型なので、クラブチームなどに入りサッカーをやっている子もいれば、普段は野球など他のスポーツチームに所属している子、サッカーの経験がない子らが一つのチームになって試合に挑む。大会が近づくと、放課後などに練習をしているそうで、経験者が未経験の友達にボールの蹴り方を教え、未経験者は何度も練習を繰り返す中で出来ることが増えて、がんばる気持ちや達成感を味わう機会となっている。サッカーを通じてコミュニケーションを取りながら、お互いを思いやる心も育んでいるだろう。

コロナ禍中となった2020年度からは、参加者全員に健康チェックと検温、消毒などの協力を求め、感染対策を徹底している。今年も残念ではあるが開会式は中止にし、各チームには試合時間の30分前に集合してもらうといった時差集合などの工夫もした。

試合中の子どもたちの表情は真剣そのもの。花岡小学校と山室山小学校による決勝戦は、0対0での延長戦に。それでも互いに得点を許さず、PK戦に突入。ついこの間のサッカーワールドカップを彷彿(ほうふつ)させる展開だった。PK戦の結果、山室山小学校が1対2で優勝した。惜しくも敗れ、泣き崩れた花岡小学校の児童を、チームの仲間が肩を抱いて励ます姿が印象的だった。

参加した子どもたちからは、「学校の行事がいろいろと中止になっていたので、この大会に出られて良い思い出になった」「普段のサッカーチームではなくて、学校の友達と試合に出られて楽しかった」などの声を聞くことが出来た。これからもこの松阪市小学校サッカー大会が40回、50回と続くよう、支援していきたい。

2023.02更新(MC委員長/南智之)