海外の活動
友情を築き人生を開く
ブッシュレース
カナダ
カナダ・オンタリオ州のアルマグイン・ハイランド ライオンズクラブは、毎年8月にブッシュレースを開催している。丘や農道、茂みなどさまざまな地形を網羅したコースで、150人の参加者が泥だらけになったり穴に落ちたりしながら奮闘。体力と精神力を駆使して、アーチェリーや人工壁、ターザンロープなど15以上の課題や障害物を乗り越える。
クラブは参加者を笑顔にするために、コースのあちこちにユーモアをちりばめる。ロープで登る壁には、「大丈夫。ハンプティ・ダンプティだって壁の上に座っていたんだから」というメッセージを掲げた。参加者の中には大人も子どももいれば、スポーツ選手もアマチュアもいるが、誰もが泥の中をはい回り、友達を泥の中に引きずり込み、冷たい水に飛び込み、靴をなくし、遊び盛りの小学生のように大暴れする。そしてレースが進むにつれて仲間意識が育っていく。
このレースはクラブにとって大きな資金獲得事業で、毎回約40万円が集まる。この資金を活用し、これまでに地元の学校への運動器具の寄贈や、困窮家庭へのクリスマス・バスケットのプレゼント、フードバンクへの寄付などを行ってきた。
ブッシュレースに挑戦し完走した達成感はレースが終わった後も長く続くのだと、ジョセリン・モドル会長は言う。
「参加者は、人生における新しい壁に挑戦する力を獲得します。不可能だと思われたことや、やってみたかったことを実行したからです。立ちはだかる困難に負けない勇気を自分自身が持っていることに気付くのです」
2023.02更新(国際協会配信 文/アンマリー・マニオン)