投稿リポート オリジナル砂時計を作ろう
姉妹クラブとの交流事業

オリジナル砂時計を作ろう 姉妹クラブとの交流事業

下諏訪ライオンズクラブ(41人)と愛知県・南知多ライオンズクラブ(森透会長/51人)は1981年に姉妹クラブの盟約を締結。翌年から2019年まで38年間、交流事業として南知多ライオンズクラブから海の幸の鮮魚(主にマイワシ)を、下諏訪ライオンズクラブからは山の幸(リンゴ)を贈り合い、それぞれの町民に無料配布する活動を続けてきた。また両町もこれがきっかけで19年に姉妹都市となり、小学生の交換交流も始まった。ところが、この2年間は新型コロナウイルス感染症の影響で、これらの交流は中止を余儀なくされてしまった。

このままでは長きにわたる交流が途切れてしまうという心配もあり、方法を模索する中で、下諏訪町の小学生を対象に南知多町の海岸で採取した砂や貝殻等を使った手作り砂時計の体験教室が提案された。少しでも南知多町とその海を身近に感じてほしいとの願いがあった。ちょうど南知多ライオンズクラブの元会長が、砂時計作りなどを通じて町おこしに取り組む「内海海岸物語プロジェクト」の会長だったことや、クラブ・メンバーがこのプロジェクトを主導していたこともあり、連携しながら円滑に進めることが出来た。

それにしても町内2校の全児童約840人を対象に実施するには、教育関係者や学校の了解なくしては不可能だ。各クラス2時間の授業時間の確保など、校長会を通じて各学年担任の先生方に協力していただいた。

3月、子どもたちに台紙を配布。各自、砂時計の砂が落ちた時に現れる絵を描いた。それを回収して南知多に送付し、砂時計の原型を作成してもらった。材料や会場の関係で5~7月に数日に分けて体験教室を開催。貝殻やシール等で飾りつけをしたり、流木を使ったスタンドを作ったりして、子どもたちが砂時計を完成させた。年度をまたいでしまったため、中学生になった元6年生も参加した。当日は南知多のプロジェクト・メンバーと下諏訪ライオンズクラブ・メンバーが数人ずつのグループに分かれて指導に当たった。

近年、小学校では工作の授業が減っていることもあり、子どもたちは喜々として製作に没頭。それぞれ独特の発想で、思い思いの作品を仕上げていった。最後に全員そろって記念写真を撮影した時には、皆笑顔で誇らしげに作品を掲げていた。きっと家で家族に見せて、喜々として体験談を話したことだろう。先生からは「普段一緒に授業を受けられない子や、転入早々でまだ友達となじめていなかった子も、作品作りをきっかけに仲良くなれた」と聞いた。児童からは一様に「楽しかった」と大好評で、良い活動が出来たとうれしく感じた。

当初は不安もあっただろう校長先生を始め先生方も、「貴重な体験の機会を設けていただき、子どもたちも喜んでいました。大変ありがたかった」と言ってくださった。私たちも感無量で、今後の活動の励みとなった。

2022.08更新(会長/西村厚志)