投稿リポート
皆で自由に! ドレミファ
ダンスコンサート
東京表参道ライオンズクラブ
#人道支援
東京表参道ライオンズクラブ(春日富士夫会長/17人)は6月12日、東京体育館のメインアリーナにて、第20回記念東京都障害者ダンス大会ドレミファダンスコンサートを開催した。20回目を迎えた今回のコンサートには東京都の小池百合子都知事を始め、23区区長及び市長各位からも応援メッセージを頂いた。また、特別区長会及び東京都市長会からも後援を頂いた。事前にメンバーが役所などに直接出向いてイベントの趣旨や目的などを説明し、一人でも多くの障害者の皆さんと家族にドレミファダンスコンサートを知ってもらいたいという思いを伝えており、その上でこれほど多くの応援を得られたことは当クラブにとってとても大きな成果である。
また大変光栄なことに、当日は佳子内親王殿下にご臨席を賜った。佳子様はこのコンサートに関心を示され、当クラブ・メンバーがお伝えする歴史や趣旨を興味深そうに聞いてくださった。会場では障害者の方に手を振っていらっしゃる姿や、手拍子をしながら楽しんでいらっしゃる姿も拝見した。
開催に当たっては他のライオンズクラブのメンバーや、ボランティア・サークルの方々も運営スタッフとして協力してくれた。たくさんの方の支援・援助のおかげで無事に開催することが出来たのだと思う。またコンサート出演者には一般のダンサーや演奏者もいるのだが、彼らも全員ボランティアだ。障害者の方に楽しんでもらうこと、喜んでもらうことが一番の目的であることを了承した25団体が出演してくれた。ドレミファダンスコンサートは、着席して静かに鑑賞しなければいけない一般的なコンサートとは異なり、客席では自由に動き回ったり踊ったりしながら楽しむことが出来る。そのため舞台上のパフォーマンスに集中して観覧しているわけではないが、ボランティア出演者は私たちと同じ「障害者の方に楽しんでほしい」という気持ちでこのコンサートに臨んでくれている。さまざまなジャンルの音楽とダンスが披露され、会場は歓声と笑顔であふれていた。障害者だけでなく、一般の観客も、出演者同士も思わず体が動いてしまうような、圧巻のパフォーマンスばかりだった。
ドレミファダンスコンサートは、障害者が思いっきり自分を表現出来る場だ。パフォーマンス中に立ち上がって動き回っても、大声を出しても誰もとがめない。むしろ、もっと動いて!歌って!と促す。それは日ごろから行動を制限されてしまうことの多い人たちに、せめてこのコンサートの間だけは自分を解き放ってほしいという思いがあるからだ。一緒に踊って歌っていると、彼らの感情や表現がとても豊かなことに気付く。これには私たちだけでなく、障害者の家族も驚くほどだ。子どもが持っている魅力や可能性を家族に再発見してもらうことも、当コンサートの目的の一つなのだ。
本来は障害者の皆さんに自由に思いきり動いてもらうために、ステージ前は開放されたスペースになる。しかし今回はコロナ感染症防止対策として、2m間隔で席を設置してその場で楽しんでもらうこととなった。皆でハグし合ったり、触れ合ったりするのがドレミファダンスコンサートの魅力でもあるのだが、残念ながら今はまだそれはかなわない。隣との距離を保たなくてはならないことから、今回は体を動かすことをためらう様子の人たちも見られたが、次回12月に開催予定の第21回では、距離があっても楽しめるよう更に工夫を凝らすつもりだ。そしてもっと多くの障害者の皆さんにドレミファダンスコンサートを知ってもらい、このコンサートが幸せを感じる場所になるよう、これからも精進していく。
2022.07更新(アクティビティ実行委員/川等美咲)