投稿リポート 思い出のランドセルを
世界の子どもたちへ

思い出のランドセルを世界の子どもたちへ

金沢東ライオンズクラブ(81人)は5年前から、地元小学校を卒業した児童に6年間使ったランドセルを無償提供してもらい、株式会社クラレの「ランドセルは海を越えて」事業を通じてアフガニスタンなどの発展途上国の子どもたちにプレゼントしたり、市内のこども園を通じて希望する子どもたちに寄贈したりする活動を続けている。今年も小学校卒業前と中学入学後の時期に合わせて、クラブからランドセル寄贈事業の趣旨説明と協力を依頼する案内文を卒業生の保護者ら総数3600人に配布。4月16日(土)午前中に金沢市立森山町小学校と田上小学校の校庭で、児童が愛用したランドセルのもらい受け事業を実施した。

当日は朝8時まで小雨が降っていて心配したが開始の10時には晴れ上がり、ドライブスルー方式で車の窓から思い出のランドセルを受け取った。これまでは中学校2校の校門前で登校時に集めていたが、今回初めてドライブスルー方式での実施である。中には友達の分までまとめての寄贈だろう。4個、6個と複数持ってきてくれる人もいて、早1時間ほどで300個が集まり、ランドセルでいっぱいになった保管用の段ボール箱が山のように積み上がった。

使われなくなった後は廃棄されるか、押し入れの奥に眠るだけとなるランドセルが、新しい子どもたちと第2の道を歩んでいく。ごみとして燃やせばCO2を発生させるが、支援をすればSDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」にも通じる。提供してくれた子どもたちも、愛用したランドセルが世界の誰かの手に渡り役立てられたという思いは、一生忘れることはないだろう。子どもの頃から社会奉仕や地球環境について考える、良い機会を提供出来たと思う。ランドセルを提供してくれた子どもには、お礼に次の会長メッセージとライオンズ・ロゴ付きの日記帳を贈呈した。

「ピカピカの新中学1年生の皆様、ご入学おめでとうございます。中学校では新しいお友達との出会いや部活動、学校行事など楽しいことをたくさん経験してください。そうそう、一番大切な学業にも励んでください。今日は、小学校6年間の大切な思い出が詰まったランドセルをお譲りいただきありがとうございました。このすてきなランドセルは、外国の恵まれない子どもたちや金沢市内の希望する子どもたちに、金沢東ライオンズクラブが責任をもってお渡しします。本当にありがとうございました」
 
2022.04更新(会長/堀岡昭夫)