投稿リポート ひとり親世帯への
支援物資給付事業

ひとり親世帯への支援物資給付事業

新型コロナウイルス感染症が2020年から一気に拡大し、世界中、日本中が、そして当然私たちの熊本県でも、今もその影響を受け続けている。経済活動が停滞し、自治体や企業、中でも飲食店などは特に多大な被害を被った。その目を個人に向けても、休業や失業、リモートワークへのシフト、家庭でのストレスによる鬱(うつ)など、精神的な疲弊を感じることが多くなり、ひいては自殺者の増加など目を背けたくなるような現実がそこにはある。

それぞれの家庭環境に差はあるが、特に大変な状況にあるのはひとり親世帯だろう。ただでさえ仕事と家庭のバランスが崩れやすい中で、コロナによって日常生活での物理的負担は増加、経済的な困窮、そしてそこから来る肉体的・精神的な疲労はピークに達しているのではないだろうか。そしてそれが緩和されるような変化の兆しはまだ見えてこない。

熊本黄壁城ライオンズクラブは昨年度から、ひとり親世帯を始め生活困窮者へ向けた「一人親家庭への支援物資給付事業」を計画。2021年9月26日(日)に、まずは熊本市内で実施することにした。するとすばらしいことに市内三つのライオンズクラブや他の奉仕団体、社会活動団体が協力に名乗りを上げてくれた。発起人の当クラブが管理事務局となり、事業は合同プロジェクトとして力を合わせより精力的に活動することが出来た。以下がその実施体制である。

【主催】
一般社団法人 熊本青年会議所
ライオンズクラブ国際協会337-E地区(宮川貞雄地区ガバナー/熊本県)
熊本多士ライオンズクラブ(今井政文会長/23人)
熊本りんどうライオンズクラブ(松下保夫会長/48人)
熊本リバティ ライオンズクラブ(山田晃会長/9人)
熊本黄壁城ライオンズクラブ(荒川慎太郎会長/62人)

【共催】
国際ロータリー第2720地区(熊本県、大分県)
熊本南ロータリークラブ

【後援】
社会福祉法人熊本県ひとり親家庭福祉協議会
株式会社熊本日日新聞社
RKK熊本放送
エフエム・熊本(FMK)

当日は、熊本市南区にある総合運動施設「アクアドームくまもと」の駐車場の一角を提供してもらい会場を設営した。コロナウルス感染防止のため、ドライブスルー方式を採用。対象者は車に乗ったまま支援物資を受け取ることが出来る。熊本県のゆるキャラ「くまモン」も出動し一緒にイベントを盛り上げてくれ、事業はスムーズに進んでいった。協力して活動費・労力を捻出し合うことで、約600軒のひとり親家庭に食料品を中心とした支援物資を渡すことが出来た。物資調達、配布会場設営、その他雑費等、活動費の合計は約200万円に上った。

そしてもう一つの施策として、車を持たない対象者のために市内各地域の公民館(まちづくりセンター)にも支援物資を準備し人員を配置した。あらかじめ申込時に、アクアドームくまもとでのドライブスルーか各公民館での受け取りかを選べるようにした。分散することで、よりスムーズにより多くの方への提供が可能になった。

支援物資給付事業の様子は、地元テレビ局の夕方のニュースで紹介された。次年度以降も事業を継続して実施していく予定だ。
 
2022.04更新(熊本黄壁城ライオンズクラブ・マーケティング・コミュニケーション委員長/河野祐生)