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結成70周年を迎えた
日本初のライオンズクラブ
東京ライオンズクラブ
3月19日、東京都千代田区の帝国ホテルで東京ライオンズクラブ(荒牧知子会長/49人)の結成70周年記念式典が開催された。新型コロナウイルス感染拡大防止のため人数を絞り、330-A地区(東京都)内を中心に69人が出席。会場の壁面には、スポンサー・クラブであるフィリピンのマニラ・ホスト ライオンズクラブを始め関係の深い海外クラブに敬意を表してフィリピン、台湾、韓国、ミャンマー、ネパールの国旗が掲げられた。
東京ライオンズクラブは終戦から7年後の1952年3月、日本で最初のライオンズクラブとして結成された。70周年を祝い、スポンサー・クラブのマニラ・ホスト ライオンズクラブのエンリケ・リム元国際理事から寄せられたメッセージには「ライオニズムは人種や国境を越えた結束の言葉」と記され、東京ライオンズクラブの石川欣一初代会長の次の言葉が引用されていた。
「フィリピンの人たちは私たちを忌み嫌って当然であるのに、そのフィリピン人からライオンズクラブ国際協会への参加を呼びかけられました。チャーター・ナイトの際、マルエル・ゴンザレス国際理事と互いに国旗を贈り合い、彼からもらったフィリピンの国旗を胸に抱いた時、私は涙が止まりませんでした」
式典では、東京ライオンズクラブ結成から今日に至るまでの歩みを振り返る記録映像が披露された。荒牧会長はあいさつの中で、「映像を取りまとめる作業の中で、日本最初のクラブとしてその発展に尽力し指導的役割を果たしてこられたチャーター・メンバーを始めとする多くの諸先輩、スポンサー・クラブを始めとする国内外の関係クラブの情熱や高邁な精神に触れ、深い感銘を受けました。先人から受け継いだ灯を絶やさぬよう精進してまいります」と話し、ライオニズムを継承していく決意を表明した。また、山田實絋元国際会長からはビデオレターで、「日本で第1号のクラブとしてスタートして以来、多くの奉仕活動を行い、世界で困っている人への人道的奉仕に取り組まれてきたことに感謝します」と祝福の言葉が届けられた。
発表された結成70周年記念事業はこれまでの奉仕活動を継承するもので、同クラブ元会長を務めた故・迫水久常元国際理事が初代理事長を務めた公益財団法人日本盲導犬協会に対する支援、ミャンマーのヨーグァ校コンピューター教室継続支援、障害者アートの祭典「アートパラ深川おしゃべりな芸術祭」への支援、ネパールの孤児院への文具類支援、フィリピン・マニラ貧困地区の学校への文具類支援、日比谷公園大盆踊り大会支援、湯島聖堂孔子像を管理する公益財団法人斯文会支援の7事業。このうちネパール孤児院への支援は、結成50周年記念事業で学費援助を受けた元ネパール人留学生の尽力で結成されたカトマンズ東京ライオンズクラブを通じて継続的に実施されている。また、湯島聖堂の孔子像は1975年に台北市城中ライオンズクラブが寄贈したもので、その維持管理を支援する。
式典の閉会後には、「コロナへの対応と新しい経済社会の構築」と題し、前経済再生・コロナ対策担当大臣の西村康稔衆議院議員(兵庫県・明石セントラル ライオンズクラブ)による特別記念講演も行われた。
2022.03(取材/河村智子)