国際財団 子どもたちの空腹を満たし
希望をもたらす  

子どもたちの空腹を満たし希望をもたらす  

飢餓は世界中にまん延している問題で、地域社会、特に子どもたちに計り知れない影響を及ぼしている。慢性的な栄養失調は病気の要因となり、心身の発達を遅らせる。インドでは10人に4人の子どもが、栄養失調や発育不良に直面している。政府が国内各地で運営するアンガンワディ・センターは、食料不足に苦しむ子どもたちを対象とした支援活動を行っている。センターでは就学前教育に加え、食事の提供や栄養に関する指導を受けることが出来る。

ケララ州では、何千人もの子どもたちがアンガンワディ・センターの食料支援活動に依存している。しかし、施設の多くは設備が老朽化し、衛生的にも良くない状況にあった。

地域社会にとってアンガンワディ・センターがどれほど重要かを知っているライオンズが、行動に出た。彼らはライオンズクラブ国際財団(LCIF)に申請し、8万4000ドル以上の食料支援交付金と1万1000ドル以上の地区およびクラブ・シェアリング交付金を受け取った。ライオンズはこれを利用して、ケララ州にある90のアンガンワディ・センターのキッチンと食堂施設を改装した。カウンターや流し台はステンレス製で新調され、配管も改修。コンロや新しい冷蔵庫も配備された。また、食堂にはステンレス製の食卓とベンチを設置し、掃除が簡単で衛生的な環境を保持出来るようにした。約1000人のライオンたちが一連の改装作業に従事し、機能的な施設運営を継続的にモニターしている。

このプロジェクトは、新型コロナウイルスのまん延によりアンガンワディ・センターが閉鎖される中で実行され、ライオンズは政府や教育関係者と協力して改修工事をやり遂げた。  「冷蔵庫のある近代的で衛生的な設備がこのセンターに設置されるなんて。ライオンズの支援なしには全く想像出来なかったことです。LCIFが地域社会の切実なニーズを実現出来るよう支援してくれたことに心から感謝します」 こう話すのは、ケララ州立法議会のサジェンドラン氏。

LCIFの交付金、ライオンズの思いやりと奉仕活動を通じて、年間2200人以上の子どもたちがアンガンワディ・センターの清潔な食堂で、おいしく栄養価の高い食事を楽しんでいる。

2021.08更新