投稿リポート 第34期竜王戦第5局
開催地の地元誘致成功!

第34期竜王戦第5局開催地の地元誘致成功!

倉敷西ライオンズクラブ(田野郁夫会長/48人)サムライ支部(安原章裕支部長/8人)の3年越しの誘致活動が実り、将棋界最高のタイトル戦である第34期竜王戦第5局(2021年11月26日、27日)の開催地として、地元倉敷市玉島が正式決定した。なお、岡山県での竜王戦の開催は25年ぶり2度目となる。

倉敷市は1967年に旧倉敷市、児島市、玉島市が合併して出来た岡山県第2の都市である。我がクラブの地元玉島エリアは、かつては瀬戸内海海運の要衝として大いに栄えた港町であり、若き日の良寛和尚が修行したことで知られる円通寺もある由緒ある土地柄だが、全国的知名度は低い。「倉敷」と言えば、大原美術館や美観地区で有名な倉敷エリアや瀬戸大橋があり、国産ジーンズ発祥の地である児島エリアを思い浮かべる人が多く、玉島は目立たぬ存在である。こうした現状を打破して我が町玉島の知名度を全国区にしたいと、若きサムライ支部の面々が知恵を絞ったのが竜王戦誘致のアイデアである。親クラブの我々には全く想像もつかなかった案であり、最初に話が出た時はその新鮮な発想に非常に驚いた。

サムライ支部は3年ほど前から主催者の読売新聞社にアプローチを開始。他の開催地の視察なども行い、計画を進めてきた。読売新聞社としても新たな開催地の立候補は歓迎だったようで、最終的に主催者側の現地視察を経て7月15日に正式決定した。

竜王戦の会場に決定した円通寺

現在、藤井聡太二冠の活躍等もあって全国的な将棋ブームである。倉敷市は大山康晴名人を輩出した地であり、毎年大山名人杯倉敷藤花戦も開催される、将棋にゆかりのある土地柄だ。こうした中で良寛和尚ゆかりの古刹(こさつ)、円通寺において、八大タイトル戦でも別格の扱いである「竜王戦」を開催することにより、全国から多くの将棋ファンだけでなく一般観光客の来場も予想され、歴史ある玉島エリアの魅力をPRする絶好の機会になると確信している。

当クラブでは町を挙げた一大イベントとして盛り上げるため、玉島商工会議所や玉島青年会議所にも参加いただいて実行委員会を立ち上げた。子どもたちを対象とした駒づくり教室や高校生将棋大会などのイベントの開催を決定。現在鋭意準備中である。最近はタイトル戦の勝負メシや勝負おやつも注目を集めているため、地元飲食店や和洋菓子店の協力の下に勝負メニューの開発やPR発信を行い、玉島の新たな名産の創出、地元経済の活性化にも貢献したいと考えている。

2021.08更新(幹事・MC委員長/山本達也)