投稿リポート 血液不足の中での
合同献血活動

血液不足の中での合同献血活動

336-D地区(島根県・山口県)の澤辰水地区ガバナーは、今年度の方針の一つとして合同奉仕事業の実施を掲げている。そこで、2リジョン2ゾーンに属する四つのライオンズクラブ(出雲中央、斐川、出雲南、出雲レークヒル/合計会員数156人)はこれに応えようと、第1回キャビネット会議から間を置かずに協議を開始。各クラブ会長・幹事が数回の協議を重ね、10月の「ライオンズ奉仕デー」に、ゾーン初となる4クラブ合同奉仕を実施した。

今年度は新型コロナウイルスの影響により、地区の年間行事や企業・学校等で予定されていた献血活動のほとんどを中止または延期せざるを得なくなった。その結果、血液が大変不足している状況にあるという。そこで、献血活動を中心に行うことを決定。活動時に併せて献眼登録の推進と、令和2年熊本豪雨災害支援への募金活動を呼び掛けることにした。

10月4日(日)、大型ショッピングセンターのゆめタウン出雲を皮切りに、11日(日)ゆめタウン斐川、26日(月)出雲市役所本庁舎と、3日間3会場で合同事業を実施。当日は午前10時から午後4時半までの長時間にわたり、各クラブ会長・幹事・保健福祉担当委員長を中心に4クラブのメンバーが準備から片付けまでを交代制で担当した。献血PR用プラカードを手に、多くの来場者や買い物客に笑顔と元気な声で1日中声を掛け続ける。傍らでは、献眼登録に対する不安を取り除いたり理解を得たりするための説明を行い、多くの方から賛同を得ることが出来た。献血、献眼登録に協力頂いた方に、市内の障がい者支援施設で製造した手作りクッキーやジャムをお礼の品として手渡したところ、大変喜ばれた。

また、ラピタ本店(JAしまね)のショッピングセンター出入り口前では、募金箱や災害支援プラカードを持ち来場者へ募金を呼び掛けた。中には募金活動に参加するのが初めてというメンバーもおり、本当に募金が集まるのかと心配していたようだった。しかしふたを開けてみると、多くの買い物客が協力してくれて「ありがとうございました!」と感謝の言葉を何度も口にすることになった。小さな子どもたちまでもが募金箱の前に立ち止まってくれた時には、感動すら覚えた。

今回、合同奉仕について協議している段階で、あるクラブからフードバンクへの食品寄贈も一緒に取り組みたいとの要望があった。各クラブ・メンバーに協力を依頼したところ多くの食品が集まり、出雲市社会福祉協議会のフードドライブ・イベントで贈呈した。この活動を通じて、コロナ禍による収入減少などの要因で食料支援等を必要としている方々が大勢いる現状を実感した。引き続きメンバーに呼び掛け、2月に2回目の贈呈を予定している。

もう一つ、初めての開催となったものがある。我々ライオンズクラブが日々どのような奉仕活動を行っているかを幅広く市民の皆様に知って頂くと共に、活動への理解及び参加、入会へとつなげるためのパネル展だ。出雲市 (長岡秀人市長) の後援を得て、献血会場の一つとなった出雲市役所本庁舎の1階南側展示スペースで開催。多くの来庁者が目をとめてくれた。

今回、3会場での合同奉仕の結果、献血者179人、献眼登録者56人、募金約22万円を得ることが出来た。澤地区ガバナーのスローガン「全てに感謝・感謝We Serve」の通り、コロナ禍の中で協力して頂いた市民の皆様、初の試みに対する4クラブの全メンバーの協力、そして今こうして奉仕活動が出来ることに感謝し、次年度以降もメンバー全員が参加出来る奉仕を継続していきたいと考えている。

最後に、今回の合同奉仕活動に参加したあるメンバーの言葉が強く印象に残っているので、ここに書き添えたい。
「この4クラブは同じゾーンの所属だが、今回初めて半日または1日もの長い時間を共有し、同じ目標を掲げて奉仕活動に取り組んだ。多くの会話が生まれ、多くの時間を共に過ごす中で交流し、そして感動さえも共有することが出来た。とても貴重な経験となった」

この新鮮な体験を経て、奉仕活動はこれまで以上にクラブやメンバー同士の交流を深める新たな場となり、更に楽しく有意義なものになるだろう。ライオンズクラブの活動に関わり参加することで、自身の心が豊かになると感じられる結果となった。

2021.01更新(2R2Zゾーン・チェアパーソン/日下眞二)