投稿リポート 荒川水質調査協力と
調査活動支援品の贈呈

荒川水質調査協力と調査活動支援品の贈呈

福井市を流れる荒川の下流に位置する旭地区では、31年前から毎年、子ども会育成連合会と旭公民館の主催で旭小学校の児童を中心に「荒川水質調査」を実施している。その目的は、子どもたちの環境と景観を守る意識を高揚すること、そして荒川が旭地区住民にとって貴重な地域資源であり、未来へ受け継がなければならない存在であるという意識を持ってもらうことだ。今年は8月1日(土)、2日(日)に第32回荒川水質調査が実施され、福井中央ライオンズクラブ(竹下英二郎会長/106人)は環境保全と青少年育成を目的に、この調査への協力と調査活動支援品の贈呈を行った。当クラブとしては初めての活動である。

8月1日(土)、旭公民館で贈呈式を開催。石川行芳旭公民館館長を始めとする旭地区の来賓、及び岸省三334-D地区ガバナー、北野憲太郎334-D地区名誉顧問、中村修二ゾーン・チェアパーソンらライオンズ関係者に出席頂いた。当日は福井市が制定した新型コロナウイルス感染症の防止対策に従い、会場への入場制限、3密対策、短時間での終了を心掛けた。当クラブの竹下会長が奉仕活動の趣旨・目的の紹介を交えてあいさつを行い、石川館長に目録を贈呈。石川館長からは丁寧な謝辞を頂いた。贈呈した活動支援品は次の通り。
 ・書画カメラ 1台
 ・顕微鏡 6台
 ・ウェーダー 3着
 ・ライフジャケット 3着
 ・ビブス 60着
 ・シャープペンシル(名入) 60本

今年は新型コロナの影響で公立学校の夏休みが8月1日~16日に短縮され、活動日が夏休み初日と重なったこともあり、小学生の参加がわずか8人と、例年の2割程度にとどまる異例ずくめとなった。が、事前に当クラブが福井中央レオクラブに参加を呼び掛け、14人のレオクラブ・メンバーが参加。福井中央ライオンズクラブ・メンバー延べ49人と共に、児童のサポートを行いながら環境学習を行うなど充実した水質調査となった。

活動は、8月1日に事前学習会と水質調査1日目、翌日は水質調査2日目と事後学習会を実施。荒川の水質調査は一般に「水生生物による水質調査法」で行われる。河川には水の汚れ具合によって異なった生物が生息し、それらは「指標生物」として1~4までの4段階に分類されている。これらを調べて荒川の水の状態やそれを含めた環境を知ろうとするものだ。

事前学習会では調査に向けて、試験薬の使い方、観察の方法などが説明された。また荒川の定められたポイント5カ所の移動スケジュール、参加者を3班に分け班ごとの調査項目の説明、注意事項などがあった。

水質調査1日目は、近くの第1ポイント(城東橋下)へ移動し調査開始。児童たちは生物を採集したり水を採取したりと、灼熱(しゃくねつ)の太陽にも負けず元気よく活動した。

水質調査2日目は朝8時の出発式後、バスで移動。第2ポイント(御鷹橋)、第3ポイント(原目橋)、第4ポイント(湯谷)で調査活動を行い、原目町ふれあい会館にて昼食。午後は第5ポイント(上吉野)にて川遊びをかねて調査活動を行った。

事後学習会は公民館に戻って開催。今年は長梅雨による大雨もあり、採集された水生生物の種類や数が今までで最も少なかった。中には外来種や絶滅危惧種もあり、当クラブが贈った顕微鏡などを使った学習も進められた。
 
2020.12更新(幹事/廣田延隆)