投稿リポート
Jリーガーがアドバイス
ちびっ子サッカー教室開催
岡山県・倉敷ライオンズクラブ
#青少年支援
1月5日、倉敷ライオンズクラブ(難波敢会長/63人)は倉敷運動公園陸上競技場で、ちびっ子フェスティバル「ファジアーノ岡山サッカースクール」を開催した。このイベントは今回で29回を数え、クラブにとって最重要事業の一つになっている。倉敷市内9小学校の3~6年生男女児童約150人が参加。日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)に加盟するファジアーノ岡山から、DF(ディフェンダー)の廣木雄磨選手、FW(フォワード)の松木駿之介選手ら4選手と普及コーチ6人が指導に当たり、会場には子どもたちの歓声があふれた。
当日は、寒い中にも時折日が差すまずまずの天候。次々と送迎バスや家族の車がやってきて子どもたちが集合した。学校ごとに受け付けし、開会式、参加者代表の元気な「はじめの言葉」でスタート。午前の部はキック、トラップといった基本動作の練習や、選手らも混ざってミニゲームを行った。子どもたちは学年や経験の有無を基に分けられたグループで、「相手がボールに触れそうになったら体で隠して」「ドリブルは強く蹴りすぎないように」などとアドバイスを受けながら、プロ選手らと一緒に汗を流した。
昼食後の休憩時間にはクラブ・メンバーや倉敷商工会議所青年部の応援が中心となって、数字の的を狙うエアゴール、シュート・ドリブルのスピード測定などのアトラクションを実施した。
午後には選手による技術披露があり、正確なロングパスやリフティングにコーチの軽妙な解説も加わって、笑いと共に大人たちも感心しきり。また子どもたちが複数で一人の選手からボールを奪うゲームの挑戦者を募ると、全員の手が挙がり時間切れになるほど子どもたちは大興奮だった。サインボールなどが当たるお楽しみ抽選会も大いに盛り上がった。難波会長からは、思い出になる物を持ち帰ってほしいと自ら考案・製作した知恵の輪が参加者にプレゼントされた。
91年にスタートしたこのちびっ子フェスティバルは、1980年代後半に青少年の健全育成を願って実施していた「伝承おもちゃ作り大会」を発展させたものだ。第1~3回はクイズ大会やムカデ競争、縄跳び競技などが行われた。そして92年に発足したJリーグによりサッカー人気が高まる中、第4回で初めてサンフレッチェ広島の選手を招きサッカー教室を開催した。これが大変好評で、以後、ガンバ大阪や地元大学サッカー部などの指導で回を重ね定着。08年にファジアーノ岡山が誕生すると、以降は地元チームの応援も兼ねて協力を仰ぐことになった。現在ではチームや学校も運営に参画。複数組織による提携・交流の場にもなっていて、「少子化で地域の行事が少なくなる中、貴重な体験」という声や、ライオンズ・メンバーからも「子どもたちの笑顔で元気がもらえる」と好評だ。
ちびっ子フェスティバルは、当クラブが開催している青少年健全育成チャリティー「倉敷現代工芸秀作展」での収入を原資とすることで持続可能となっている。次年度、同展は第40回、フェスティバルは第30回の節目を迎える。双方とも更に充実した事業としていきたい。
2020.01更新(青少年育成・YE委員長/森田宗一郎)