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ラスベガス国際大会
7月2日ハイライト
国際協会
●2日目総会
午前9時半に始まった2日目総会では、ジョージ・W・ブッシュ元アメリカ大統領の基調講演、ボブ・コーリューLCIF理事長の年次報告、100周年記念実行委員会のJ・フランク・ムーア元国際会長による発表などが行われた。
MGMガーデン・アリーナを会場とする3回の総会とインターナショナル・ショーは、セキュリティー対策のため、持ち込み可能な荷物が大会登録者に配布された透明なプラスチック・バッグのみに制限されている。2日目はブッシュ元大統領の講演があるために更に厳しい措置が取られ、アリーナ入り口にゲート型の金属探知機が設置された。そのため、昨日の初日総会では「皆さんが誇りとするピンではありますが、明日の総会には必ず外して来てください」と、念入りな注意喚起の呼び掛けがあった。混雑を避けるため、入場は総会開始の2時間以上前に始まり、心配された混乱もなく開会した。
ブッシュ元アメリカ大統領の講演は、大統領在任中に報道官を務めたアリ・フライシャー氏によるインタビュー形式で行われ、最近の世界情勢や在任中のエピソードが語られた。アメリカやヨーロッパの国々で広がる排他的な動きに懸念を示した他、ニューヨーク同時多発テロ(9.11)の話題では当時の日本の小泉純一郎首相に言及。テロ発生の翌日にあった小泉首相の電話で励まされ、互いの父親が第2次大戦で敵同士だった2人が自由と民主主義のために協力したと話すと共に、その大切な価値観が危機に瀕しているとした。また、難民問題やまん延するHIV/エイズの問題など現在世界が抱える問題に触れ、困難な状況にある他者に手を差し伸べるライオンズの精神が求められていると話した。
コーリューLCIF理事長は、LCIF50周年記念キャンペーンの献金額が5072万7000ドルで目標に達したと発表。また、ライオンズはしかイニシアチブの献金が目標の3000万ドルを達成し、パートナーシップを結ぶGAVIワクチン・アライアンスのマッチング3000万ドルを合わせて6000万ドルが開発途上国でのワクチン接種の促進に投入されることを発表。更に、パートナーであるカーター・センター、ジョンソン&ジョンソンと取り組む視力保護や、スペシャルオリンピックス、ライオンズクエスト、糖尿病関連の交付金事業の成果を報告した。
4年間にわたった国際協会創設100周年祭の最終年度を締めくくるに当たり、ムーア委員長からは100周年奉仕チャレンジの奉仕受益者が目標の2.5倍の2億4642万364人を記録したことや、アメリカで発行された100周年記念コインの収益85万5540ドルがLCIFに贈られることなどの発表があった。
●展示ホール、セミナー
総会が開かれるガーデン・アリーナ、展示ホールのマーキー・ボールルーム、各種セミナーや投票場があるカンファレンス・センターは屋外プールを挟んで隣り合っているものの、巨大な施設だけあってかなりの距離を歩かなくてはならない。参加者は水着姿で楽しむ人たちを横目に見ながら、各会場を行き来していた。
展示ホールには国際本部の各部署のブースや次回イタリア・ミラノ国際大会のPRブースの他、奉仕活動やクラブ運営のテーマごとに発表が行われるステージが設けられ、多くの人が熱心に耳を傾けた。他にもLCIFキャンペーン100の情報を発信するコーナーや、MyLionに関する相談やプレゼンテーションを行うIT関連ゾーン、健康診断のコーナーが設けられていた。
昨日に引き続き、午後にはGATに関する三つのセミナーを始め、リーダーシップ、LCIフォーワードなどさまざまなセミナーが開かれた。
2018.07更新(取材・写真/河村智子、井原一樹)