国際財団 世界のはしか撲滅に貢献する
LCIFとライオンズ

世界のはしか撲滅に貢献するLCIFとライオンズ

目標を達成! 2017年12月の終わりに、ライオンズクラブ国際財団(LCIF)はGAVIアライアンスに約束していた3000万ドルの資金調達に成功した。

この資金調達について発表されたのは、13年にドイツ・ハンブルクで開催された第96回ライオンズクラブ国際大会だった。達成された際には、イギリス国際開発省とビル&メリンダ・ゲイツ財団がマッチング資金を提供することを約束。実現すれば、世界の貧しい国々で今なおはしかに苦しむ何百万人もの子どもたちを救済出来る。そしてライオンズの努力が実り、目標金額は到達され、マッチング資金と合わせて6000万ドルをはしか撲滅に充てられることになった。

はしかは非常に感染率の高いウイルス性疾患で、ワクチン未接種の場合、ウイルスに接触した人の90%が感染すると言われる。重症化すると聴覚障害や視覚障害を引き起こし、死に至るケースもある。感染により免疫力が低下、高熱が出た後、全身に発疹が出現する。しかし、はしかはワクチン接種により予防が可能な病気でもある。

ライオンズとLCIFは共に、全ての子どもたちにワクチン接種の機会を与えるべく活動している。LCIFの資金調達とGAVIのマッチングファンドの影響は大きく、8770万人の子どもたちにワクチンを提供、9780万本のはしか及びはしか・風しん混合ワクチンの調達に成功し、推定6万1000人のはしかによる死亡を防ぐことが出来た。16年、全世界のはしかによる年間死者数は初めて10万人を下回り、LCIFとライオンズはこの成果を祝い互いにたたえ合った。

LCIFの支援を受け、世界中のライオンズがはしかワクチン接種キャンペーンに尽力している。例えばインドネシアでは、20年までに国内のはしかを根絶する活動を続けており、17年に行われた第1回キャンペーンは大成功を収めた。この秋に行われる第2回キャンペーンは、前回を上回る規模になる予定で、ジャワ島以外の28州で4地区のライオンズが活動をサポートする。LCIFとライオンズは、はしか撲滅運動に大きな成功をもたらしたが、それでも活動の余地はまだある。今でも毎日推定245人の命が奪われており、その多くが子どもたちだ。ライオンズがこの強敵と闘い続けるには、LCIFの支援が不可欠だ。毎年4月24~30日に開催される世界予防接種週間には、自分の子どもが健康に育っていることに感謝し、ぜひLCIFへ寄付を。まだワクチン接種を受けていない世界中の子どもたちに手を差し伸べるために、LCIFとライオンズははしか撲滅のための活動を続けていく。

2018.05更新 (文/ジェイミー・ケーニヒスフェルト)