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バングラデシュで学校建設

子どもたちに学びの機会を バングラデシュで学校建設

333-D地区(群馬県)は2017年度、バングラデシュ人民共和国での学校建設に取り組むことを決定した。きっかけとなったのは、館林つつじライオンズクラブの会員でバングラデシュ出身のジュエル・ハンナン氏が植原宏地区ガバナー(当時)に、故郷の教育環境を改善したいという熱い思いを語ったことだ。植原ガバナーには、10年前にライオンズの奉仕事業でカンボジア王国に学校を建設した経験があった。南アジアと東南アジアという差はあれど、バングラデシュの状況は想像出来る。ハンナン氏の思いは植原ガバナーに痛いほど伝わった。ライオンズクラブ国際協会創設100周年記念コミュニティ・レガシー・プロジェクトの最終年度となるこの年に、植原ガバナーは地区内会員の考えをまとめ、レガシー・プロジェクトとしてLCIF一般援助交付金を申請、事業に当たることにした。

LCIFからは1万2327ドルが交付され、地区内クラブからの拠出金と合せて約350万円の資金を準備。外務省を通じてバングラデシュ人民共和国日本大使館を訪問、大使に事業について説明し、学校建設の了承を得た。建設地に決まったのは、首都ダッカから約30km南に位置するムンシゴンジ県トンギバリだ。ここはハンナン氏の故郷であり、地元の行政関係者、ライオンズクラブ関係者とのつながりが生かせるという利点があった。

2017年に視察した当時の教室

17年10月8~12日には植原地区ガバナーやハンナン氏らが現地を視察し、次のような報告をしている。
「首都ダッカですら鉄道は無く、市民の移動手段は、バス、自転車、オート三輪タクシー、人力三輪車で、交通渋滞がひどい。交差点では自動車の鼻先をどんどん入れていかないと、いつまで経っても曲がれない。みんな自分の存在を主張するようにクラクションを鳴らす。しかし、怒ることなく折り合いを付けている。
学校建設候補地のトンギバリの町は低湿地帯で、雨季には道路と住居地だけが水の上に出ている状態になる。道路脇に植えられた木が土止めの役割を担う。道路の舗装は剥がれ、車に乗っているとよく揺れることから、現地の人は『ダンシングロード』と呼んでいる。
現在の学校の校舎は、トタンで壁と屋根を作った非常に質素なものだ。400人の生徒が午前と午後の部に分かれて三つの教室で学習する。子どもたちは素直でかわいい。もっと良い環境で学ばせてあげたいと思った」

新校舎は18年6月に着工し、予定より約1年遅れの今年1月に完成した。コンクリート製の堅固で大きな校舎だ。トイレも整備し、浄水設備も設置した。教室が増えたことで、これまでの約1.5倍の子どもが学べるようになった。今後の学校運営においては、州が51%、自治体が29%、保護者が20%を負担することになるそうだ。新しい校舎には現地の人々や子どもたちからの感謝の思いを込めて、協力してくれた20クラブのクラブ名が刻まれた。改めて、この事業を成功に導いてくれた関係者各位に深く感謝を申し上げたい。

この事業によってバングラデシュの子どもたちが教育を受けられる機会が増え、彼らが大きな夢や希望を持つことが出来るようになって、同国の発展に役立てればと思っている。また私たちライオンズクラブの奉仕の心が国境を超えて、日本とバングラデシュの両国で奉仕の輪を広げていくことを確信する。

2020.07更新(2018-19年度333-D地区キャビネット事務局管理委員会/山口新作)