投稿リポート こんな時だからこそ動く!
市にマスク2万枚を寄贈

こんな時だからこそ動く! 市にマスク2万枚を寄贈

4月16日、新型コロナウイルス感染症対策として緊急事態宣言の対象が全国に拡大された。磐田ライオンズクラブ(鈴木富二夫会長/62人)でも今年度予定していた残り全ての奉仕事業において、奉仕する相手や参加者の安全の確保が難しいことから、中止を決定せざるを得なかった。しかしメンバーにそれを伝えたところ、「こんな時だからこそ、ライオンズが何もしないでどうするんだ!」という声が上がった。感染防止のことばかりを考えていた私は、ガツンと頭を殴られたような衝撃を受けた。

「こんな時だからこそ、何か出来ることを!」との声に、早速全会員で何をやれるかを考えることになった。
「磐田市立総合病院はマスクが足りているのか?」
誰かが疑問を投げ掛けた。テレビでは全国的なマスク不足が伝えられてはいたが、地元病院については分からない。
「健康福祉課で聞いてきます!」
調達はどうするのか、という指摘に対しては
「オレの取引先が中国から輸入出来る」「私の持っているルートで調達可能です」
との声が上がる。会員それぞれが動き始めた!

クラブでは緊急臨時理事会を開催。集まることは避け、理事がSNSやメールで行う。当然、初めての試みだ。IT機器がろくに使えない理事もいる。だが、お互いに助け合い、何とか理事全員が会議に参加出来た。
「市民病院では医療用はもとより一般用マスクも全然足りていない状況だそうです」
「この際予算のことなんて気にするな! どうせなら2万枚を寄付しよう」
この一言に皆が賛同。全会一致で承認された。

さすが行動力があるライオンズのメンバーたち。理事会決議から日を置かずして調達出来たマスク2万枚を携えて、会長・幹事が市役所を訪問した。渡部修磐田市長に出迎えられ、持参したマスクの箱をお渡しする。市では備蓄してあったマスクを放出して何とかしのいできたが、マスクが調達出来ない状況が2カ月、3カ月と続いており、危険な水準に達しつつあったようだ。渡部市長からは「他の団体からもマスクの寄付はありましたが、ライオンズさんには桁違いの数量を寄付して頂き、大変助かります。本当にありがたいです」というお礼の言葉を頂いた。

一度は立ち止まってしまった磐田ライオンズクラブが、コロナ禍を乗り越えて動いた。初めてのことばかりだったが、こうして活動が出来、その対象となった市長から頂いた言葉は、メンバーに更なる力を与えてくれている。クラブは今後の活動を見据えている。さあ、次は危機的な状況という献血運動だ!

2020.05更新(幹事/村松正浩)