投稿リポート たくさんの笑顔を求め
介護施設でメイクアップ

たくさんの笑顔を求め 介護施設でメイクアップ

鹿島ライオンズクラブ(伊藤幸夫会長/172人)では、奉仕活動の一環としてメイクアップ・ボランティアに取り組み、市内の介護施設入居者デイサービスを利用する方を対象に、各施設を回って実施している。これは、同じ茨城県内にある女性会員だけのクラブ、日立ブーケ ライオンズクラブが実施していた同活動に共感し、当クラブでもぜひやってみようとFWT(家族及び女性チーム)委員会が取り入れたのが始まりだ。

お化粧を始める際の反応は人それぞれ。ワクワクした様子で参加する方もいれば、あまり乗り気ではなかったり、いぶかしげな表情をしている方もいる。しかし実際にお化粧をして髪型を整えると、皆さん満面の笑顔になる。世間話をしながらお化粧を施しているが、それもまた、参加者にとって楽しいひと時となっている。中には、延々と悩みを語る方や、ずっとうつむいたままの方もいる。それでも、お化粧で明るくなった顔を鏡に映すと、それまでとは打って変わって明るい表情を見せてくれる。笑顔のスイッチが入った! そう思う瞬間だ。仕事着やスーツを着ると気持ちが切り替わるように、お化粧にもまた、気持ちを前向きにさせてくれるパワーがあることを改めて実感する。

当初使用する化粧品は、会員が買ったりもらったりしたまま使わなかったものを集めてスタートした。今思えば、新しい事業を始める際の負担が少なく、メイクという女性会員にとって大変身近なもので、取り掛かりやすい条件が整っていた。この例から、会員同士が型にとらわれずに気軽に話をする中で、趣味や特技など身近なところから奉仕活動につなげていくのも一つの方法だと考えるようになった。

普段の生活とはちょっと違った日常を提供するメイクアップ・ボランティア。「ありがとう。また次もよろしくね」。参加者や施設の方のその言葉が、次の活動への糧となっている。今後も地域とのつながりを大切に、無理なく、楽しく活動していきたい。   
 
2020.01更新(FWT委員長/渡辺道子)