フォーカス芦田川水辺公園整備に
特化したクラブ支部

芦田川水辺公園整備に特化したクラブ支部

福山駅から北へ5kmほどの中津原という場所に、「芦田川水辺公園ちゃぷちゃぷらんど」という公園があります。これは2003年に、福山久松ライオンズクラブ20周年記念事業として、水辺で子どもが遊べる場所を作ろう、というコンセプトの下、取り組んだものです。

クラブとしての原案を作るため、計画段階では中国地方各地の河川視察や大学教授との意見交換などを行いました。その後、クラブ結成時からのメンバー(チャーター・メンバー)である棗田充美さんを委員長に、国土交通省福山工事事務所や福山市に打診しまして、3カ月ぐらいかかってやっとゴーサインが出ました。

その後、棗田さんの知人に依頼して基本設計をしてもらい、島根県の斐伊川にあった水辺公園などを参考にしながら、クラブとしてのデザイン案を作成。それを元に国土交通省が約1億円を投じて公園を整備してくれ、03年4月に竣工しました。市民からの提案で、川を利用した公園を造ったのは中国地方で初のケースだったそうです。公園の規模は河川敷1万平方メートル、川の中州約2万6000平方メートルで、ここにショウブ1万本を始め、ベゴニアやサルビアなど1万2000本、計2万2000本の苗を、地元町内会や老人クラブ、幼稚園児らと共に植えました。

公園の愛称は福山市内の幼稚園、小・中・高校などを中心に公募しまして、約160件のアイデアが寄せられました。その中から、公園の対岸にある郷分幼稚園の「ちゃぷちゃぷらんど」を採用しました。

そして、後々まで親水の場として残せるように、福山久松ライオンズクラブと国土交通省福山工事事務所、福山市、そしてボランティアや協賛企業による「芦田川水辺公園維持管理推進協議会」を作り、整備後の維持管理にも取り組むことにしました。特に、地元町内会や幼稚園、企業などが積極的に関わってくださり、竣工当時は11チームが維持管理団体として登録されました。

が、歳月が流れるにつれ、中心となってくださった方たちが徐々に高齢化するなどして、管理に関わる団体がいつしか5チームに減ってしまいました。これには、雑草との闘いを始めきつい作業が伴うことや、水害で花木が流失するなどの自然災害も影響しています。実は目玉の一つだった中州のショウブは、公園整備後ほどなくして洪水で根こそぎ流されてしまいました。昨年の西日本豪雨でも公園が完全に冠水し、その復旧に大きな労力を要しました。

そうした心が折れるような経験も重ねながら、ちゃぷちゃぷらんどは昨年で15年目を迎えました。そこで、水辺公園を安定的に維持管理するため、地域の方たちとライオンズクラブの結束を今まで以上に高めようと考え、ちゃぷちゃぷらんど整備に特化したクラブ支部の結成を計画しました。この話を維持管理団体の中心となって活動していた方たちにしたところ、5人の方が賛同してくださり、それに環境保全に関心を持つ若い女性2人に加わって頂き、7人のメンバーでグリーンサポート支部を結成することになりました。

現在、福山久松ライオンズクラブとグリーンサーポート支部が一丸となって、水辺公園の維持管理に当たっています。また、福山久松ライオンズクラブでは毎年、福山市の中学校軟式野球大会を開催しているのですが、その出場校に声を掛けたところ、大勢の生徒たちが作業に参加してくれ、草刈りや花の苗の植え替え、木材チップの敷き詰めなどを手伝ってくれています。

暑くなってくると、雑草がものすごい勢いで伸びてくるんですが、公園の一角に倉庫を設置し、その中に草刈機7台と芝刈機2台をクラブの備品として置いています。それと花壇の水やりのため、川から水をくみ上げ散水する給水ポンプ4台なども持っています。夏には日よけとなる大型のパラソル7本を国土交通省に寄付しており、そちらに連絡すると誰でも無料で貸し出してもらえるようになっています。

ドローン映像/池原堅336-C地区第2副地区ガバナー(福山久松ライオンズクラブ)

夏には、休日の度にデイキャンプやバーベキューを楽しむ市民が大勢いたり、カヌー教室やノルディック・ウォーキング、野外ライブなどのイベントが行われたり、ちゃぷちゃぷらんどはさまざまに活用されています。また、春には花見が出来るようにしたいと、昨年のクラブ結成35周年では桜の苗木10本を植樹しましたし、花壇の周りに芝桜を植えるなどして、季節ごとに咲く花を増やしています。

こうして少しずつでも充実させ、将来的には福山一奇麗な公園、花壇にしたいという目標を持っています。ちゃぷちゃぷらんどの維持管理は苦労もありますが、市民の皆さんに楽しんでもらえているのでやりがいがありますし、次はどうしようかと考える楽しみもあります。更に今後、この活動を継続させていくために、一人でも多く支部会員を増やし、もっと大きな塊で整備に取り組んでいきたいと思っています。

2019.06更新(取材・構成/鈴木秀晃)

福山久松ライオンズクラブ グリーンサポート支部(外野忠支部長=写真右/7人):福山久松ライオンズクラブ(三谷晃一会長=写真左/52人)の発案で2003年に完成した「芦田川水辺公園ちゃぷちゃぷらんど」の整備に特化した支部として18年11月14日に誕生。同公園の維持管理を毎週実施し、毎月第2土曜日には親クラブと合同で公園の清掃や花の植え替えなどを行っている。