トピックス LCIF、その軌跡と未来
335複合地区LCIFセミナー

LCIF、その軌跡と未来   335複合地区LCIFセミナー

2018年10月22日(月)、大阪市中央区のホテル日航大阪にて335複合地区(柿原勝彦議長)のLCIFセミナーが、390人の参加をもって開催された。335-B地区LCIFコーディネーターL北畑博義の司会で進行し、初めに335複合地区LCIFコーディネーターのL夏有民が開会あいさつ。L夏は2013年地区LCIF委員長を皮切りに複数年地区LCIFコーディネーターを歴任し、今期、335複合地区コーディネーターとして活躍中のLCIFのエキスパートである。複合地区内の各準地区の比較から他地区の現状の解説は13分にわたり、力の入れようが伝わってきた。柿原議長のあいさつでは、LCI(ライオンズクラブ国際協会)とLCIF(ライオンズクラブ国際財団)の説明を詳細に数字をもってセミナー受講者に訴え、とても分かりやすくLCIFの概観が見えてきた。続いてあいさつに立った334・335複合地区担当のLCIFキャンペーン100副エリアリーダーであるL北畑英樹は、地区ガバナー在任中「ライオンよ街へでよう」のキャッチフレーズで335-B地区のメンバーをリードし、多くのファンを持つ。ここ数年は335複合地区LCIFコーディネーターとして「誕生日MJF」のキャッチフレーズを展開し、このアイデアはLCIF本部でも高く評価されていると聞く。この日も絶妙洒脱な話術でセミナー受講者を魅了した。その後LCIFのビデオが上映され、セミナー前半は「LCIFとは」と題して、まずは受講者の多くを占めるクラブLCIFコーディネーターに復習説明。皆さんよく理解出来たと思う。

あいさつする柿原議長(左)とL北畑

休息の後は、LCIFエリアリーダー(西日本)のL榎本舜治を講師に迎えて「LCIFのQ&A」の講演。L榎本は数年前、LCIFエリアコーディネーターだった当時からご指導を頂いたまさにLCIFのスペシャリスト。累進MJF151回、ヒューマニタリアン・パートナーでもある。毎年、L榎本の講演を拝聴し勉強させて頂いているが、今年はプレゼンテーションのページ数84、時間が50分余り。受講している側も気を許せない。LCIFの歴史から日本のLCIF参加に関する説明があり、「日本の寄付金累計額は?」(答え=1970年~370億円)、「日本への交付金累計は?」(答え=50億円)と、矢継ぎ早に繰り出されるL榎本の質問は、否が応でも受講者をセミナーに集中させた。今年度から「献金」という言葉は「寄付」に変わったということで、寄付の種類と必要性、理由、成果、方法を図表で説明。クラブLCIFコーディネーターに対して、LCIF例会の開催等、積極的に職務を遂行する必要性を説いた。とりわけ「LCIFキャンペーン100 奉仕に力を」については、改めて詳細を説明。キャンペーン期間3年間で3億ドル(330億円)を集め、2億人以上にグローバルな奉仕をすることを目的に、国際協会創設100周年を祝って全メンバーが1人当たり100ドルの寄付を毎年行うこと、リードギフトメンバー(3年間で10万ドルの寄付誓約)の募集、メジャーギフト(3年間で2万5000ドルの寄付誓約)の募集、そしてモデルクラブ(正会員1人当たり250ドルを3年間、計750ドルの寄付を約束し実行する)について説明があった。成功のサークル【計画→実行→分析→改善】は、L榎本がよく口にされる言葉で、ライオンズクラブの運営・事業活動にも通じるものがある。

図表を示しながら説明する榎本LCIFエリアリーダー(西日本)

今回のセミナーで私が特に学びたかったことは、地区及びクラブシェアリング交付金である。1クラブが1年間で5000ドル以上、準地区が1年間で1万ドル以上の寄付をした場合、寄付額の15%がクラブや準地区に還元される。この交付金では、今までにLCIF交付金の対象にならなかった事業も実現可能になる。これは画期的な寄付・交付金の考え方だと思う。MJFに参加する時、その寄付をクラブ内のドネーションに回してほしい、との声が上がる場合がある。気持ちが揺らぐ瞬間である。しかし、このシェアリング交付金を利用することで、クラブ内での奉仕活動への士気も上がり、ひいては会員増強にもつながるだろう。

今回のセミナーで、LCIFについて「ライオンズクラブ国際協会とつながる財団」程度の認識だったメンバー諸兄も、その意義を深く、広く理解出来たのではないかと確信している。2016-17年度LCIF年次報告書も配布され、内容の濃いセミナーであった。その反面、会場の受講者の中から、「人道支援マッチング交付金、災害準備交付金等の人道支援関係の交付金申請の説明が理解しにくい。もっと深く説明がほしかった」といった声が上がったことも、今後のために書き留めておきたい。

複合・準地区コーディネーター・委員長の今後のLCIFに関する啓発・推進に期待したい。

2018.11更新(335-B地区3R1Zゾーン・チェアパーソン、大阪大正ライオンズクラブ/西木宣雄)